第15話 螺旋の暦 5
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言って席を立った三蔵を、目で追いかける。
「…で他には?」
「命は巫女だ。」
「で、その次は?」
「………いい加減にしろよ、八戒…。」
本気を滲ませた声音を笑って聞き流し、指を立てる。
「じゃあ、これが最後の質問という事で。桜花が探していた誰かって、叶さんなんじゃないですか?ついでに叶さんが貴方を恨んでいるのも桜花…命さんが殺されたからじゃないですか?」
「どうしてそう思う。」
「…簡単な推理なんですけど。叶さんと例の岩の所で会ったって言ってたでしょう?」
あんな街の外れに位置する場所に、わざわざ山から降りてくるとは思えない。
「ですから、叶さんにとって大切な人のお墓だったんじゃないかなって。」
「命の方は。」
「こっちは本当に根拠ないんですけど。巫女って事は外界と遮断された生活を送っていたわけですよね?接触した人間は屋形に住んでいた人達と鍛冶師である叶さんくらいで、その中で今生きてるのが叶さんだけだからです。」
「で、仮にそうだとしたら何なんだ?」
「ただの下世話な好奇心です」と返すと、微かに眉根を寄せてこちらを見ていた三蔵が視線を外して洗面所へと姿を消す。
「起きてたってロクな事考えないんだから、とっとと寝ろ。」
そう言ったきり完全に寝る為の準備に取り掛かり始めるのを眺め、ややあって椅子を引く。
「………そうしますか。」