第15話 螺旋の暦 5
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「ここまで来たら、洗いざらい吐いてもらいたいんですけど?」
横から覗き込むような冷ややかな視線を寄越してくる八戒を、横目で見やる。
「何の事だ?」
「惚けないで下さい。三蔵、まだ何か知ってて隠している事あるでしょう。」
暫く黙したままでいてみるが、この状況自体が面倒になって息を吐く。
こちらの内を詠んだようににっこりと笑った八戒が、口を開く。
「街で聞いた限り、妖怪に襲われた時、桜花くらいの歳の女の子が死んだという事実はないんですが?」
「そうだろうな。命は希紗ぐらいの歳だった。」
「…20歳ぐらいって事ですか?」
「ああ。」
「……実は桜花は命という人ではないという可能性は?」
「ないな。」
桜花=命。
命の墓参り。
……貴女は、巫女?――
思い起こせる幾つかの会話の端々に紛れる滞りに、目を伏せる。
「じゃあ…」
それはもう、純然たる事実であり、真実だった。
「どうしてあんな、幼い女の子の姿を?」
「本人に聞け。」