第14話 螺旋の暦 4
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「何だよそれっ」
驚愕の余り上擦った悟空の声が、扉に遮られて跳ね返る。
「何で悟浄だけじゃなくて俺までっ!」
訳が分からないと悟空は喚くが、その意図は分かり過ぎる程に分かる。
面倒事は全て押しつけてしまえと、そういう事だ。
「悟浄っ!こうなったら、何が何でも3日以内にケリつけろよな!」
「えらっそーに言うんじゃねぇよサル。」
「…悟空って、本当に三蔵って人が好きなのね。」
躊躇せず頷くのを見た桜花が、年に似合わない表情を浮かべて目を細めた。
「この際、名前やどうして死んだかなんてどうでもいいですわ。」
「自分でそう言ったのにか?じゃあ、お前一体何が知りたいんだ?」
煙を吐きながら椅子を引き、腰掛ける。
俯いた小さな顔にかかる長い髪が風もないのに、ふんわりと漂う。
「私は、誰かに何かを…伝えたかった……その人が誰で、私が何を伝えようとしていたのか。それを知りたいの。だから…」
俯いけていた顔をがばっ、と勢いよく上げるのに思わず身を退く。
「一刻も早く、ケリをつけて下さいね!」
「3日以内だからなッ」
有り難くも嬉しくも何でもない激励を受け、天井を仰ぐ。
「聞いてるんですのっ」
「聞いてんのかよっ」
「………」