第14話 螺旋の暦 4
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「だーからっ!」
「なんっで俺が床で寝なきゃなんだ!」と、足を踏み鳴らして見下ろした視線の先。
シーツを敷き替えられたベッドの上で、枕を抱きかかえた桜花が見上げてくる。
「ベッドは2つ。私達は3人。誰かひとりあぶれるのは当然でしょう?」
そんな単純計算、わざわざ言われなくたって分かる。
「だからって、何で俺があぶれなきゃならないんだ?」
「だってここは貴方と悟空の部屋で、あそこは彼のベッドなんでしょう?」
そう言って桜花が、隣のベッドで事の成り行きを面白がっている悟空に視線を移す。
「なら、やっぱり貴方が床で寝るべきよ。」
「何でそういう結論がっ…~春炯!!」
『はい』と柔軟していた手を止めて見上げてくるのに、背後を指し示す。
「何とかしてくれよマジでっ」
『桜花が私のベッドで眠れればいいんだけど…そうもいかないんでしょう?』
「ええ。申し出はとても嬉しいのですけれど、私はあくまでもこの人に取り憑いてる身分ですから。」
『困ったわね』とさして困った風もなく言った宵を思わせる瞳が、桜花を見やる。
「ところで春炯は、夢を視るの?」
首を傾げて問うのに思わず「はァ?」と声を上げ、振り返る。
「夢くらい見るに決まってんだろ。何言ってんだお前。」
「その夢でなくて…」と呆れたようにこちらを見上げた大きな瞳に、眉根を寄せた。