第14話 螺旋の暦 4
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『なら、それでいいかしら。』
大きく首を縦に振るのに頷き、口を開く。
『暫くは一緒だろうから、宜しく。』
『桜花』と改めて声をかけると、「こちらこそ」と返ってくる。
その華やかな笑みにはやっぱりポチよりも、桜花の方が見合っていた。
「そういえば、春炯も…?」
仄かな笑みを浮かべてこちらを見る八戒の横で、きょとんとしていた悟浄がややあって「…ああ」と思いついたような表情を浮かべる。
『そうなの。私も、一緒よ。』
「?何で?」
「”春”に”炯”。悟空、夜桜って見た事ありますか?」
椀を持ったまま首を傾げる悟空に、八戒が空に文字を書く。
「ある…気がする、けど…」と視線を上向けた悟空が少しの間を置いて、こちらを見る。
「……そうなんだ…。」
『直接的じゃないから、分かりにくいわよね。』
「そもそも風流って言葉自体、知らんだろ。」
「むっ」
視線に気づいて目を向けると、桜花が先までとはまた違う笑みを浮かべてこちらを見ていた。
「素敵な名前ですわね。貴女の雰囲気に…似合っていますわ。とても。」
混じり気のない称賛に少し恥ずかしく思いながら、眉根を下げた。
『ありがとう。』