第14話 螺旋の暦 4
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キッと睨みつけてくるのに、口を開く。
「だってお前自分の事もロクに分かんねぇくせに、何だってそんな事ばっか知ってんだよ。」
「それはさっきも言ったように、分かるんだから仕方ないでしょう!それと気安くお前お前って呼ばないで下さる?」
「ヤなら名前教えろよ。ホラ、言ってみな。」
「それを探すのが貴方の役割だと、何度言えば分かるのかしら。」
「でも、呼ぶ為の名前がないと不便なのは確かですよね。」
『そうねぇ。』
生春巻きをタレにつけていた春炯が、少女を見やる。
「んなの、ガキかチビで十分だろ?」
「見た目通りセンスの無い方ですわね。」
「…殺すぞ、テメェ。」
『悟浄。』
「生憎もう死んでますの。というか、立場が逆ですわね。私の方こそ貴方を呪い殺して差し上げましょうか?…という訳なので、この人の命が惜しかったら皆さんも協力して下さいね。」
「別に惜しくないけど。」
「人質としては不適当だな」とそれまで一切口を挟まずに食事をしていた三蔵に、口の端が引く攣く。
「まぁまぁ。それより名前ですよ名前。呼ばれたい名前とかありますか?」
緩く首を振るのを見ていた八戒が、斜向かいに視線を投げる。
「三蔵。貴方ならどうします?」