第13話 螺旋の暦 3
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やはり、そう来るか。
「んなの、自分で思い出せばいいだろ。」
「思い出せないから貴方に頼んでいるのでしょう?」
「何で俺がンな事調べなきゃなんないんだよっ!?」
この手の類にありがちな、成仏の条件。
「別に調べて下さらなくても結構ですけど…」
髪を揺らして首を傾けた少女が、満面の笑みを悟浄に向ける。
「そうしたら、一生貴方に憑いたままですわよ?」
「い、一生って…」
「いつでもどこでも、どこに行っても。朝も昼も夜も、貴方が死ぬまで。」
「~っ三蔵!か、春炯!!」
「何だ。」
短くなった煙草を灰皿で消し潰し、袂を探って箱を取り出す。
「一生の願いだ!こいつ祓ってくれ!!」
「お前の一生は何度あるんだ?」
「そりゃ、一度でも俺の頼み聞いてから言う事だろーがっ。坊主なら坊主らしくとっととこいつを極楽でもどこでもいいから導いてやれよ!」
視線を向けると、一瞬たじろいだ少女がまるでそれを恥じるように視線を強くする。
「………」
無言で視線を転じると、同じ様に少女を見た秀麗な顔が思案気に腕を組んで口を開く。
『…そっちの才能ないのよね、私。大体自分で蒔いた種なんだし、まずは自分で何とかしようとしてみないとね。』