第13話 螺旋の暦 3
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「聞いてはいますけど…」
「考察の余地はない。」
八戒の濁した部分を補った三蔵が、煙を吐く。
「…で、何が意外なんだよ。」
「お前の事だから、取り憑かれるなら女か水子だと思ってたんだがな。」
平然と言ってのけた三蔵に、八戒が真顔で頷く。
「お前等、俺の事何だと思ってんだ?」
『女の子の前で止めてちょうだい。』
春炯が視線を合わせずに掌を向けてくるのに黙り、再び視線を少女に戻す。
「………ならさっさとその岩を元に戻してくりゃいいんだな?そしたら俺から離れるんだな?」
「無駄ですわ。」
さらりと言うのに、ほとんど立ち上がりかけた状態のまま「は?」と顔を歪める。
「無駄だと言ったんです。今更そんな事してもらっても、嬉しくも何ともありませんもの。」
「…じゃどーすりゃいいんだよ。」
「そうですわね…」と考え込むような仕草をした少女が、どこか不思議そうな表情のまま告げる。
「私を、捜して下さいな。」
「捜すも何も……ここにいるじゃねえか。」
体…この場合死体になるのだろうが、それはあの岩の下に埋まっていると今自分が口にしたではないか。
「頭の回転の悪い方ですわね。私がどこの誰で、何故死んでしまったのか。それを知りたいと言っているんです。」