第12話 螺旋の暦 2
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『この街の特殊な宗教って、これの事?』
数メートルも歩かない内にまた同じ物が現れ、口を開く。
「確かに女の姿をした神だったと思うが、どんな風に祀っているかは知らん。」
『そう…』
と短い会話の間に数えられる女性像はすでに、7体目だ。
やがて細い道が終わり、視界が開ける。
眼前に平らな土地が広範囲に渡って広がり、とても山の中腹部とは思えない光景だった。
正面に、家が1軒。
小屋というより物置と言った方が良さそうな単純な造りの建物が家の左側にひとつ、右側に2つずつ建てられている。
『着いたみたいね。』
躊躇いなく足を踏み出した三蔵に、息を吐く。
「ですね。」
がしかし響いたノックの音に応える声はなく、八戒が首を傾げた。
「留守…でしょうか。」
「さあな。」
『ちょっと、三蔵!』
ノブに手を掛けて開けようとするのを慌てて制するが、間に合わない。
軋む音を立てて開いた扉から、酒気を帯びた空気が流れてくる。
「誰だ?」