第11話 螺旋の暦 1
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「この間、寝てる俺の背中蹴っただろ!エロガッパ!」
「てめぇの寝言が煩ぇからだろ、このサルっ!」
「サルって言うなっ!」
「じゃ、何て呼べばいーんだよ?バカか、チビか?マヌケってのもあるぞ。」
「~!!」
とうとう掴みかかった悟空に、悟浄が当然のように応じる。
こうなってしまえばもう、後はなし崩し的にまた、本日何ラウンド目かになる取っ組み合いが眼前で繰り広げられるわけで。
「どうします、三蔵。」
「別に、どーもしねぇよ。」
「放っとけ」と言いながら席を立った三蔵が、荷物をまとめて置いた窓際へと歩いていく。
そこからまず春炯の荷物を手にして持ち主へと放り、次いで残りの中から2つを選び出す。
「行くぞ。」
言葉と共に放られた荷物を受け止め、すでに部屋を後にしようとしている春炯に続く。
『明日何時?』と聞きながら何やらペンを片手にメモらしきものを書いていた春炯に、三蔵が一式受け取りながら「適当でいい」と応えて背を向ける。
『了解。お休みなさい、八戒。』
非の打ち所のない笑みを残して閉められたドアには、[おやすみ♥]というメモが貼り付けられている。
「………」
「何してる、八戒。」
自室のドアに貼り付けられた[起こしたら殺す]というメモを横目に、「はいはい」と眉根を下げて、笑った。
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