第1話 Begin again
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「巫女様ぁ」
甘やかな声が闇に響いて、軽い足音が近寄ってくる。
『夕蝶。』
とと、ともつれるように膝元に飛び込んでくるのを受け止めると小さな顔が綻んだ。
「行っちゃったよー。」
「町で聞いたとか言ってましたけど…」
割烹着の裾で手を拭くようにしたおかみさんが、眉を顰めて鳥居の方を見やる。
「にしても本当に…?あんな、細っこい人らが…私はてっきりもっと……」
『間違いありません。』
ジーンズについた枯れ葉を払いながらそう言って笑うと、人の良さそうな顔がさっきとは違う心配を宿して顰められた。
『大丈夫です。強いんですよ、ああ見えて。』
それにしても。
――俺ッ、オレねッ
顔中で笑うその顔を思い出して一人笑い、踵を返す。
『明日の暮れまでには全て片付いていると思います。皆さんにも、宜しくお伝え下さい。』
「お知り合いなんですか?」
「?」
よく似た表情を浮かべて首を傾げるのに顎を引く。
『……ええ…。』