第11話 螺旋の暦 1
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「まぁ、詮索は置いておくとして。取り敢えずこれからの予定なんですけど…」
過去、三蔵が一体何の為にこの街を訪れたのかは知らないが果たして、住民と一切会話をしないなどという事が有り得るのだろうか。
この人ならばまぁ、あるいはと思いながら水を向ければ。
「俺の用は明日中に終わる。」
「なら、明後日の朝出発という事でいいですか?」
「ああ、それでいい。」
「明日中にカタつくんなら、明日出発にしろ!」
「メシうまいから、もっといたい!」
「悟浄、明日の夜出発したら夜になってしまいますよ。」
『それは嫌。』
「だ、そうです。悟空、その件に関しては僕ではなく三蔵に交渉して下さいね。あとは部屋割りだけですね。個室がひとつと、後は2人部屋を2部屋用意してもらいました。この部屋の隣と、向かいなんですけど…取り敢えず春炯は個室使って下さい。」
当の本人が微妙な顔をするのに微笑して、異論を飲み込ませる。
確かにそう毎回毎回都合よく個室が空いているわけでもないし、得てして3、2に分かれる事が多いのも事実だが自分としては極力、個室があるならそこを優先的に使わせてあげるべきだと思う。
常識的な観点から言って、そこは断固――「「こいつと同室は絶っっ対にヤダからなっ!」」
互いを指差して一言一句違わず発した悟浄と悟空が、見つめ合うこと数秒。
「「それはこっちの台詞だっ!」」
春炯と共にパチパチと拍手を送る。
三蔵が頭痛を堪えるように、こめかみを押さえた。