第11話 螺旋の暦 1
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「他にも宗教があるってのは分かったけど、なんでそれがマズイんだ?」
「以前ひどい目に遭ってるんですよ。」
言いながら、珍しく笑いを堪えきれないようにしている八戒に、目を擦る。
「八戒っ、てっめえ…」
「はい、何でしょう?」
にっこりと向けられた満面の笑みに悟浄がぐっと唇を引き結び、子どものようにふいっと視線を顔ごと逸らす。
『何々、聞きたい。』
「どうせ女絡みだろ。」
「流石は三蔵。ご名答です。」
「なぁ、何があったんだよ?」
悟空と2人して身を乗り出すと背後から舌打ちが聞こえた。
「別に大した事じゃないんです。悟浄はいつものように街で美人にお誘いをかけただけで。ただ、相手が悪かったんですよ。家族で旅の途中だったそうなんですが、彼女の街は独自の宗教があって、その決まりごとのなかの一つに、初めての人と一生添い遂げるという項目があったんです。」
「…添い遂げるって?」
思わず、聞き慣れない単語を繰り返した悟空の向こうの悟浄を見る。
「まぁこの場合、結婚するって意味だと思って下さい。」
本日何度目かの、冷めた沈黙。
「えぇーっ!じゃあ悟浄、結婚してたんだ?」
「してねぇよ!んで春炯なんだその顔っ」
『あ、ごめん…顔に出てた?』
「おいっ」