第11話 螺旋の暦 1
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並んだ岩を通り抜けるのにかかった時間は、ほんの数秒。
永遠に続くのではと思わせる、不毛の大地。
岩を越える前も後も、目に映る光景に大した変化はない。
「なぁ、三蔵。」
「何だ。」
「これから行く街って、どんなとこなんだよ?」
「何でそんな事聞きたがる?」
素っ気無い物言いを聞きながら、ジープを走らせ続ける。
「なーんか、ヤな予感がするんだよ。さっきの岩も変に意味深ぽかったし。街あげて変な宗教とかやってるとこじゃないだろうな。」
「お前にしては鋭いな。」
「マジかよ…洒落になんねぇ。」
嫌悪感も露に顔を歪めた悟浄に、悟空が首を捻る。
「なんで宗教やってんのがマズイんだ?」
「てめぇにゃ分かんねぇよ。」
「どーゆー事だよ、八戒。」
「悟浄の言う宗教は、仏教じゃないんですよ。」
「他にも何かあんの?」と金晴眼を小さく見張った悟空に、眠たそうにしていた春炯が顔を上げる。
『桃源郷の大多数の人は仏教を信仰しているけど、たまに小さな街とか家族単位で別の信仰を持っていたり、仏教と融合していたりする事もあるの。』
「ふーん。」