第11話 螺旋の暦 1
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「今もそこに住んでいるかは分からないが」と付け加える三蔵に、顎を引く。
「分かりました。それで場所は?」
「右側に不自然に2列並んだ岩がある。その間を通って、岩が途切れた後も直進すればそのうち着く。」
『アバウト過ぎない?』
「それだけ分かっていれば十分だろ。」
「その2列に並んでいる岩までは、どのぐらいかかるんですか?」
「ここで、詳しい事が分かると思うか?」
確かにこの荒地に、現在地を特定出来る目印になるような物は見当たらない。
「けど、その街まで後1時間で着くような事言ってましたよね?」
「お前、この荒地を抜けるのに後2時間だと言ってただろう。」
「ええ、言いました。」
「目的の岩から荒地を抜けるまで、ジープなら1時間くらいだろうからああ言っただけだ。」
「分かりました。けれど…「悟空。」
「何?」
突然呼ばれて、微かに嫌そうな顔をした悟空が片眉を上げる。
「そういう訳だ。お前見張ってろ。」
「えーっ」
「この中で1番視力いいんだからま、当然だよな?」
尤もらしく言ってのけた悟浄が足を組み、これみよがしに片目を瞑ってふんぞり返る。
「見落としたら夕飯抜きだからな。」
「なんだよ、それっ」