第11話 螺旋の暦 1
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「なーに企んでんだ、三蔵?」
助手席のシートに両肘を乗せるようにして身を乗り出すと、反対側で同じ様にしていた春炯が逆に身を引いた。
不思議なものでも見るような眼差しを向けられている三蔵は、ただ前を向いたまま。
「お前が悟空の腹の減り具合を心配して遠回りするなんて、天地がひっくり返っても有り得ない事だよなァ。」
黙ったままの三蔵に、春炯が首を傾げる。
『ひょっとして、今日銃を使わなかった事に関係ある?』
「もしかして弾切れか?って事は、三蔵殺るなら今だな。」
言い終えると同時に、眉間にひやりとした物が押し付けられた。
「弾切れかどうか、試してみるか?」
低い声音に笑みを刷き、降参の意味を込めて両手を上げる。
「取り敢えず、今日は遠慮しとくわ。」
鼻で笑って体勢を元に戻す途中で、八戒が「成る程」と一人合点が言ったように目を上向けた。
「弾切れではないけど、残りの銃弾が少ない…そんなところですか?」
「…そんなところだ。」
あれだけ乱射していれば当然だよなと悟空と頷き合っていると、未だ腑に落ちないといった風な顔をしている春炯が靡く金髪に口を開く。
『銃弾の補充なら、尚の事大きな街の方がいいんじゃない?それとも、その小さな街で銃弾の補充が出来る確証でもあるの?』
確かに食料品の補充とはワケが違う。
とはいえ、大きな街だからと必ず売っているというワケでもないのだろうが。
「銃弾を作れる奴がいるんだ。」