第1話 Begin again
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ある日突然町の酒場に現れてさ――
ちょっとした武勇伝というか、実際そうなのだろう。
「実際あの息子さんも言ってましたけど、このご時勢に女性一人で旅をするなんてそれこそ相当腕に覚えがおありなんでしょうねえ。」
「加えて絶世の美女とくりゃ、そりゃ男として?一度はご尊顔を拝してみねーとな。」
「…気持ちは分からないでもないですけどね。」
「俺と三蔵の知り合いにもいるんだけど、ソイツも強くてさ。キレーだよ。」
「「………」」
悟浄と二人して足を止めると、悟空が頭の後ろで手を組んだまま不思議そうに首を傾げる。
「?何?」
「ちょっと待てお前今何つった?」
「え?いや、だから俺と三蔵の知り合いにもいてさ、巫女。」
「初めて聞きましたよ…僕ら、悟空。貴方達に巫女の…というか女性の友人がいるなんて話。」
「あれ?そだっけ?」
「しかも何?美女なの?」
「うん、キレーだよ。」
悟空の口から、まさか女性を評する形容詞を聞くことがあろうとは。
同じく驚きの表情を浮かべた悟浄が「何で言わなかったんだよ」と至極真っ当な疑問を呈する。
「えだってもう三年くらい会ってないし。あ!あそこじゃね?神社!」
夜に浮かびあがるように灯った燈篭を指差した悟空が再び歩き出すのに、悟浄と再度顔を見合わせどちらからともなく歩き出す。
帰り次第、”保護者”の方の尋問をせねばなるまい。