第10話 In a tender cage 2
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
必死に逃れようと身を捩り、腕を振り回す流華の頬には涙が流れていた。
「おい、話聞けよ!大人しくしろって!」
「離して――離してッ!!」
「~だから聞けって!!」
痺れを切らして力任せに細い腕を引っ張ると、バランスを失った華奢な体が後ろに傾ぐ。
「っ」
「やめて!やめてよッ!!」
地面に倒れて尚激しく暴れて叫ぶ流華の手が、頬を引っ掻く。
「痛ッ――このっ、いい加減にしろっての!!」
空を切る手を掴み、押さえつける。
「大人しくしろって!」
ガゥン
見開かれた鮮やかな紅に瞬間、自分が映る。
反射的に身を仰け反らせて横に倒れ込みざまに手をつき、身を翻す。
視界の斜め上を過ぎていった弾丸の飛んできた方へ、怒鳴る。
「何しやがんだ!」
と、次の刹那鈍い音が鼓膜と体全体に響き渡り次いで視界が闇に覆われる。
『――ちょっと!』
遠くで上がった声を知覚すると同時に顔面に広がっていく、焼けるような激痛。
「ウマい飯くれた人になんってコトしてんだ、エロ河童!!」
顔を押さえて蹲る自分を、悟空が憤然と見下ろしていた。