第9話 In a tender cage 1
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「「「「『………』」」」」
床一面を覆うように敷き詰められた布団を目にし、咄嗟に言葉を失くす。
「あ、春炯さんはその…別のお部屋をご用意した方が…良かった、でしょうか……。」
口元に手をあてて眉根を下げた流華に我に返り、両手を前に出して首を振る。
『あ、いえ!私もここでいいです!』
他に部屋があるなら俺を、いや俺をそこで寝かせろ。
この人達がそんな余計なコトを言い出さない内に、ここは早々にこの親切な女性を遠ざけなくては。
「……それでは、お休みなさい。」
「どうも有難うございます。お休みなさい。」
如才なく笑顔でそう告げた八戒に、小さく頭を下げた流華が扉の向こうに消える。
微かな足音が消えるか消えないかのうちに、それまで静止していた三蔵がいきなり動き出す。
「へっ!?な――」
荒っぽく悟空を部屋の奥に追い立てたかと思ったら、今度はその不機嫌そうな眼差しが真っ向から自分を向く。
『?な――…に…』
伸びてきた手に無抵抗でいるままに悟空の隣に押しやられ、訳が分からないでいる内に男性にしては恐らく華奢な部類に入るであろう背中が向けられる。
「こっからこっちは、俺の領土だ。少しでも踏み込んだらシメる。」
「やったー!俺春炯の隣ーっ」
「なンっで、春炯がテメェの隣なんだよっ」