第1話 Begin again
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大いに興をそそられる事を言われたらしく、悟浄の顔が嬉々としたものに変わる。
「ある日突然町の酒場に現れてさ。」
そのあまりにだらしない表情に眉を顰め、顔を戻す。
「そこにいたヤツの話によると、とてもじゃないけど巫女様になんて見えなかったって。」
「渡り巫女だな。」
「?何です?それ。」
「特定の寺社仏閣に属せず、各地を旅する巫女の事だ。依頼されりゃ禊や祓い、神楽の奉納もする。」
「成る程。出張巫女様って事ですね。」
「………」
「それでそれで?」と悟空が酢豚をつつく手を止めて、先を促す。
「何でも人を探してるとかで。目当てがいないと分かってすぐに出て行こうとしたんだけど、酔っ払い共がね、絡んだんだよ。大方想像はつくだろうけど…とにかくソイツ等がさ、のされちゃったワケ。ぜーいん。ものの1分くらいだったって話だよ。まあ、多少盛ってるかもしんないけどね。」
「それはまた…何というか、勇ましい話ですね。巫女様って、そんなに強いものなんですか?」
「何故俺に振る。」
「同業でしょう。」
と、そろそろ今日の宿の目星をつけなければなと思い、口を開きかけた時。
「で?その巫女サマとやらはどこの宿にご宿泊?まだこの町にいんだろ?……何だよ。」
悟浄をみつめていた三蔵がややあって、青年に向き直る。
「先に言っておくが、コイツと俺達は何の関係もない。」
「……三蔵、それはちょっと無理がありますって…。」