第9話 In a tender cage 1
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「まるで雪山の山荘ですねぇ。」
小屋と呼んでしまうには、大きな一軒家。
「何言ってんだよ。雪なんか降ってねえし、ここは林ん中だぞ。」
「いえいえ、シチュエーションの事です。こういう所では連続殺人が起こるものなんですよ。」
穏やかに笑いながら冗談を言う八戒を、真っすぐな瞳で見る悟空。
この光景ももう幾度か目にしたが、その度実は弱冠の不安を覚える。
「こういう場合、出てくんのは包丁持ったババアだろ。」
「ババアの手には杖で、家の中に得体の知れないスープが煮立った大窯だろうが。」
「センスねぇな。」
「テメェの感覚が古いんだよ。」
ついでに互いを睨み合う大人二人にも。
『…どっちも同じよ。和か洋かの違いでしょ。』
「飯食わしてくれれば何でもいいよ。」
「……どっちにしろババアの好みはガキだよな。」
「ああ、俺等は安泰だ。」
「な、何だよ。俺は食われねえぞ!」
大きな声に慌てて『しーっ!』と悟空を窘める。
「不謹慎な妄想はこれくらいにして」と涼しい顔で手を合わせた八戒が、にこりと微笑む。
「春炯、お願い出来ますか?」