第9話 In a tender cage 1
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薄暗い林の木陰に、妖怪の姿が30ばかり。
確かに面子は違うもののデジャヴじゃないかと思う程に代わり映えのしない襲撃者の一団。
「………」
『?何?』
呑気に茶を飲みながら見てくるのを暫く眺め、ややって食事を再開させる。
「…別に。」
立ち上がった八戒が「すみません」と口にしながら周囲を見回した。
「見ての通り食事中なんで、もう少し待っててもらえませんか。」
「ふざけんなっ。」
三叉の槍を持ったリーダー格の男が、わなわなと肩を震わせて叫ぶ。
「テメェ等の都合なんざ知った事か!」
「オイオイ。せっかちな野郎は女にモテないぜー?」
「そうそう。食後の運動にちゃんと相手してやるからっ」
言うだけ言って再び料理の奪い合いと食事に突入する悟空と悟浄を見やるのと同時に、焚火が土煙と共に舞い上がった。
「なめんじゃねェぞこらあッ」
『あっつ!』
顔を守って飛び退いた足元で、並べられていた皿が音を立ててひっくり返る。
「あーっ!!」
悟空の悲痛な叫びが森に木霊し、無残に散乱した料理の上に痛い程の沈黙が落ちた。
「~っお前!なんて事すんだよ!」