第9話 In a tender cage 1
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「あ゛ーっ」
焚火の爆ぜる音に被さって響いた悟空の怒声に、肩を竦める。
「その肉、俺が目ェつけてたんだぞ!とるなよ悟浄!俺の肉っ」
「名前も書いてないモンに所有権を主張するなっつってんだろ。」
「すみません、また野宿になっちゃって。」
必死に手を伸ばして悟浄さんのお皿を奪おうと試みている悟空にやっていた目を、声のかけられた方へと向ける。
『気にしないで。一人でいた時だって、どっちかっていうと野宿の方が多かったの。』
「返せよっ」
「うるせえ、放せっ」
ぎゃいぎゃいと取っ組み合いを続ける二人の横で八戒が苦笑を浮かべながらカップに口をつけ、三蔵が黙々と箸を進める。
毎度といっていい程に見られる、食事時の光景。
出逢って、一緒に旅をするようになってから、そう時の経っていない事を忘れそうになる。
「成る程。野外調理も、手慣れてるわけですね。」
『八戒こそ、料理上手だね。』
「料理と言っていいのかどうかってレベルですけど…どうかしました、三蔵?」
「今日の飯……いつもより、少なくないか。」
八戒と顔を見合わせ次いで、箸の先を口にあてる。
『そうね。材料使い切っちゃったし。』
「えーっ!!」
「ンだと!?」