第7話 Dead
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「見失ったか……。」
さすがに上がった息を慣らしながら、辺りに視線を巡らす。
「…まずいですね。悟空達に何かなければいいのですが。」
「…いや、恐らく奴はこの近くにいるだろう。今の奴の目的は」
手近な木の幹に寄りかかりながら向けた目が、汗ばんだ額を拭った春炯のそれと合う。
「お前の前で俺達を殺すことだからな。」
「――そう…ですね。」
反対側に背中を預けた八戒が力なく言うのを聞きながら、煙草を取り出す。
シュボッという酸素の燃える音に反応した春炯が、これみよがしに溜め息を吐くのがわかったが知らぬフリを決め込む。
「最近増えましたね。」
「何分イラつくことが多いもんでな。」
「あれ。それって密かにイヤミですか?」
「言語理解力のある奴は助かるよ。」
「…三蔵。」
「何だ。くだらんこと聞いたら殺すぞ。」
「あ。じゃあやめようかなぁ。」
「ケンカ売ってんのか貴様。」
「僕は、ここにいてもいいんでしょうか。」
唇から煙草を放し、灰を落とす。
「…本当にくだらねーな。二度と聞くなよ。」