第6話 Misty
夢小説設定
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「――それ以上喋るな。耳障りなんだよ。」
顎の線を這ってきた一匹の触覚が、頬を擦る。
気分は最悪以外の何物でもない。
「俺がこの世で嫌いなものベスト3のうち二つ、教えてやろうか。」
「是非お伺いしたいですねえ。」
「変態と虫ケラだ。」
「――!?」
経文の渦の中を閃いた銀色に回避行動をとろうとした清一色の腕が、その付け根から切り取られる。
「……ッ!!」
「…なんかさー、久々にブチ切れそーだわ。スゲーな。この温厚な俺がよ?」
「――おい、平気か春炯。」
『私は…』と擦れたような声を出して自身の腕で体を抱いたその目が、八戒を向く。
『大丈夫ですか……?』
地面を見つめたまま微動だにしない八戒に、悟浄が苛ただしげに舌打つ。
『…八戒…?』
「ッおい!しっかりしやがれ!」
乱暴に肩を揺すられてやっと、その両目に感情が兆す。
「――お前はッ、猪八戒だろうが!!」