第6話 Misty
夢小説設定
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「憎しみが足りませんか?」
雪でも踏むような音を立てて歩く清一色が、足を止めた。
「――さあ」
腰を屈めて目線を合わせたその眼が嗜虐的な、愉悦を浮かべて細くなる。
――昔
「よぉくご覧なさい。」
淡い笑みはきっとその過去を
同じ様な事を…言ってくれた人がいて。
今も。
「貴方の姉を陵辱し、孕ませたムカデ野郎の息子の顔を。」
ガラスのように透き通った横顔がまるで、静止画のように網膜に焼きついた次の瞬間。
「!おっと」
弾けるように繰り出された拳をいなした清一色が、そのままその懐に飛び込む。
「あ…」
空気を吐いた八戒さんの長身が瞬きをする間に、地に伏せられる。
『「八戒…!!」』
「――ああ、だんだんイイ顔になってきた。咎なき命まで奪った贖罪のつもりか知りませんが、貴方の健気なまでの偽善者ぶりは嫌いじゃありませんけどね。でも」
刺し通すような視線を一身に受けたその顔が、狂喜に染まる。
「貴方の痴態と殺意だけが、我の心を満たしてくれる。」