第6話 Misty
夢小説設定
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「つ……」
声を出した瞬間、口の端を痛みが掠める。
「いててて…あーもーちっっくしょ~ドジったぁ…」
ほとんどの感覚を支配している鈍痛に、顔を顰める。
「…内臓痛いし、左足…絶対折れてンなコレ。着地しくじったからなー…。まあ。」
仰向くと、音を立てて吹き降ろす風が見えるような位置につい先程まで足をつけていた地面がある。
「あそこから落ちてこれくらいならまだマシか。…皆捜してっかな、やっぱ。」
いや、多分本気で心配して捜してくれているのは春炯くらいだろうけど。
「………」
下げた目に映る土色に視線を固定しながら、息を吐く。
脳裏に過ぎる不気味な糸目の男に、思い出したように一瞬より短い間だけれど、背筋が逆立つ。
いきなり背後から襲われギリギリで避けたと思ったら、蛇のようにしつこく追い廻され逃げ場をなくして足を滑らせた。
「おかげで捕まんなかったけど。」
死体と同じ匂い――必死で逃げたのなんて、初めてだった。
「清一色…八戒と昔何があったんだろう。なんで悟浄や俺を…何がやりてえんだアイツは……」
珍しく宙に漂いかけた思考が、パタパタという鳥の羽ばたきにも似た音に引き戻される。
ピーピーと笛の音のような鳴き声と共にひょこっと岩陰から顔を出した生き物に、目を見開く。
「!!ジープ…!?」