第6話 Misty
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「わかったら頭冷やしてさっさと体調を整えるんだな。」
「足手まといは必要ない」と付け加えて霧の立ち込める外へと出ていくと、先に出ていった悟浄の背中が自然視界に納まる。
その無駄にデカイ図体に眉根を寄せ、口を開く。
「……何がおかしい。」
「いんや別に?玄奘三蔵サマの説法が聞けるとは思わなかったからよ。」
「死にたくなかったら二度と口にするな。」
「――で、どうすんの?」
「何が。」
点されたライターから火を頂戴しながら、そう問えば
「サルだよサル!何がじゃねーっつの。」
考えるまでもなく提示されている目下の問題を頼んでもいないのに、投げつけられる。
一服つきながら上向ければ手で掴めそうな程に濃い、一面の灰褐色。
「悟空は行方不明。霧は開けない。八方塞がりだな。」
「なーんかアイツの卓の上にいるみてえで、ぞっとしねーぜ。」
「さしづめ俺ら五人の誰か一人でも欠けたら奴の勝ちってトコか?」
「死なねェよ。俺負けんのちょー嫌い。」
紫煙と共に吐き出された常より低音の声から察せられるその機嫌は、どうやら自分が思うより良くないらしい。
「…ちょーはやめとけ。」
「じゃ何?」
「激嫌い。」