天使争奪戦
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「・・・本当にお前ら、何しに来たんだ?」
赤木が怪訝そうな顔で魚住に問う。
「ん?まぁ、仙道がどうしても噂の湘北の新しいマネージャーを見たいっていうんでな」
そう答えると、魚住はその身長差から、威圧感を放ちながら理緒を見下ろした。
かなりの大きさにビックリすると同時に、若干の好奇心を含んだ視線を向ける理緒。
赤木よりも大きな人を見たことがなかったため、至極当然な反応だが。
少し上目遣いで見つめられ、魚住は思わず目をそらす。
「はっ?俺だけ?・・魚住さんも見たいって言ってましたよね?」
「うっ・・」
仙道は魚住を横目で見遣りながらも、理緒の方に向き直ると、優しい表情をして言った。
「俺、陵南バスケ部2年の仙道彰っていうんだ。よろしく」
「俺は越野宏明。仙道と同じ2年。よろしくな」
「わいは1年の相田彦一と申します~」
「陵南バスケ部キャプテンの3年魚住だ」
さりげなく自己紹介を始めた仙道に続けとばかりに、次々と挨拶をしていく陵南の面々。
「えっと、湘北バスケ部のマネージャーになりました、蓮見理緒です!よろしくお願いします」
ニコっと笑って軽くお辞儀をする理緒。
他校の人と知り合えた嬉しさを隠すことなく、無防備ともとれる表情で陵南の4人を見つめた。
その瞬間湘北バスケ部一同・・・皆嫌な予感・・・
自分たちが1か月前に初めて理緒に出会った時の状況が鮮明に蘇ってくる。
その時抱いた気持ちまで、少しの曇りもなく。
「(おい、宮城。これってヤベー展開じゃねぇか!?)」
「(さすがにこれは・・破壊力が・・)」
「(・・・チッ)」
三井・宮城・流川のひそひそ話しの予感は見事的中。
「(((((可愛い・・・・)))))」
一瞬の間をおいて、陵南メンバー全員が少し頬を染めて、理緒から目をそらすことなく、まったく同じ想いを抱く。
まるで1か月前の湘北メンバー一同のように。
「やい、てめぇら!もう帰りやがれ!!練習のジャマだ、ジャマ!!」
この状況が気に食わない桜木の登場も虚しく・・
「理緒ちゃんって言うんだ!陵南のマネージャーになってよ」
「えぇ!?」
「まぁうちはマネージャーが1人もいないしな」
「わいも仙道さんの意見に賛成ですわ」
理緒を取り囲み、にこにこしながら話を進める3人。
「おい!何勝手なこと言ってんだ!」
「普通に陵南の生徒を勧誘すればいいじゃねーか!」
「理緒はやらねー」
すかさず三井、宮城、流川がその輪に入る。
その様子に、「こいつらはこんなにうるさかったのか」と、赤木と魚住は頭を抱えた。
その状況を変えたのは理緒。
「あの・・本当に皆さん、今日はどうされたんですか?」
戸惑いながらも不安そうな理緒の言葉に、言い争っていた6人が一瞬黙る。
「あ、もしかして・・練習試合とか?でしょうか?」
私が把握しきれてなかっただけなのかな・・と、その呟きのような一言に、再度色めき立つ男たち。
「おぉ、何かと丁度いいな、仙道。練習試合しよーぜ」
「勝ったら理緒ちゃんがマネージャーになってくれるの?」
「理緒はウチのマネージャーだ!」
勝手に盛り上がる二人に、三井が怒り口調で割り込む。
話している内容は先ほどとほぼ変わらないが、話のゴールが決まったかのように、陵南勢はどんどん話を前に進める。
そんな三井や仙道、越野の話に割り込むように魚住が口を開いた。
「そんなに急がなくとも、来週の土曜日は陵南で練習試合だぞ」
「「「・・・はっ?」」」
3人の話題はあっさりとなくなり、一瞬にして静けさを取り戻す。
そんな中、先に眉間に皺を寄せながら口を開いたのは三井。
「赤木、魚住の言ってることは本当なのかよ?」
「あぁ。先週決まったらしい。今日の部活終わりに言うつもりだったが…」
「じゃあ、理緒ちゃんは来週からうちのマネージャーになるのかー」
「!!だからならねーっつってるだろが!!」
一部の盛り上がりを見せている面々の一歩外側で…
話がよく分からなくなってきた理緒は、輪からちょっと離れ、隣に並んで立っていた宮城に質問を投げかける。
「あの・・宮城先輩?」
「ん?」
「彩子さんもマネージャーなのに、どうして私だけ陵南のっていう話に・・?」
「・・・」
「そもそも湘北の私が、陵南のマネージャーになれるものなのでしょうか?」
男たちの気持ちなど微塵も分かっておらず、的外れなことで首をかしげる理緒に、宮城は1つ盛大にため息をついた。
「(話の流れ的に、『自分が好かれてる』とか分かんないんだもんなぁ・・・)」
宮城はそう思いながらも、隣で可愛らしく真剣に悩む理緒を見て、来週は絶対に負けられないと決意を固めるのだった。
「それじゃあ赤木、邪魔したな」
「理緒ちゃん!来週会おうね、待ってるから」
「来週な」
「理緒さぁ~ん、わいもお待ちしてますからね~」
手を振りながら帰っていく陵南勢を見ながら
「はいっ!さようならー」
笑顔で大きく手を振る理緒。
その姿に、陵南メンバーは後ろ髪を引かれる思いで湘北を去った。
「陵南のバスケ部の皆さんて、面白い人たちばっかりですね、彩子さん」
「んー・・まぁ個性的な人ばっかね。うちもそうだけど」
彩子と理緒は陵南が去るや否や、すぐに練習を開始した湘北バスケ部メンバーに目を遣った。
「(絶対に理緒をやるわけにはいかねぇ!陵南に分からせねぇとな!)」
「(理緒ちゃんにマネージャーを続けてもらわないと!!)」
「(陵南に・・理緒はやらねぇ)」
「(この天才のプレイで理緒さんを魅了させねば!!)
桜木を除く男達の思いは1つだった。
その日から、両校とも練習試合に向けての練習が始まった。
その様子は、もはやインターハイの優勝がかかった試合が、来週にあるかのような気迫で。
そして湘北の体育館には
『理緒死守』の文字が達筆に、
陵南の体育館には
『理緒ちゃん奪取』の文字が豪快に書かれ、
それぞれ1週間壁に貼ってあったとか・・。
赤木が怪訝そうな顔で魚住に問う。
「ん?まぁ、仙道がどうしても噂の湘北の新しいマネージャーを見たいっていうんでな」
そう答えると、魚住はその身長差から、威圧感を放ちながら理緒を見下ろした。
かなりの大きさにビックリすると同時に、若干の好奇心を含んだ視線を向ける理緒。
赤木よりも大きな人を見たことがなかったため、至極当然な反応だが。
少し上目遣いで見つめられ、魚住は思わず目をそらす。
「はっ?俺だけ?・・魚住さんも見たいって言ってましたよね?」
「うっ・・」
仙道は魚住を横目で見遣りながらも、理緒の方に向き直ると、優しい表情をして言った。
「俺、陵南バスケ部2年の仙道彰っていうんだ。よろしく」
「俺は越野宏明。仙道と同じ2年。よろしくな」
「わいは1年の相田彦一と申します~」
「陵南バスケ部キャプテンの3年魚住だ」
さりげなく自己紹介を始めた仙道に続けとばかりに、次々と挨拶をしていく陵南の面々。
「えっと、湘北バスケ部のマネージャーになりました、蓮見理緒です!よろしくお願いします」
ニコっと笑って軽くお辞儀をする理緒。
他校の人と知り合えた嬉しさを隠すことなく、無防備ともとれる表情で陵南の4人を見つめた。
その瞬間湘北バスケ部一同・・・皆嫌な予感・・・
自分たちが1か月前に初めて理緒に出会った時の状況が鮮明に蘇ってくる。
その時抱いた気持ちまで、少しの曇りもなく。
「(おい、宮城。これってヤベー展開じゃねぇか!?)」
「(さすがにこれは・・破壊力が・・)」
「(・・・チッ)」
三井・宮城・流川のひそひそ話しの予感は見事的中。
「(((((可愛い・・・・)))))」
一瞬の間をおいて、陵南メンバー全員が少し頬を染めて、理緒から目をそらすことなく、まったく同じ想いを抱く。
まるで1か月前の湘北メンバー一同のように。
「やい、てめぇら!もう帰りやがれ!!練習のジャマだ、ジャマ!!」
この状況が気に食わない桜木の登場も虚しく・・
「理緒ちゃんって言うんだ!陵南のマネージャーになってよ」
「えぇ!?」
「まぁうちはマネージャーが1人もいないしな」
「わいも仙道さんの意見に賛成ですわ」
理緒を取り囲み、にこにこしながら話を進める3人。
「おい!何勝手なこと言ってんだ!」
「普通に陵南の生徒を勧誘すればいいじゃねーか!」
「理緒はやらねー」
すかさず三井、宮城、流川がその輪に入る。
その様子に、「こいつらはこんなにうるさかったのか」と、赤木と魚住は頭を抱えた。
その状況を変えたのは理緒。
「あの・・本当に皆さん、今日はどうされたんですか?」
戸惑いながらも不安そうな理緒の言葉に、言い争っていた6人が一瞬黙る。
「あ、もしかして・・練習試合とか?でしょうか?」
私が把握しきれてなかっただけなのかな・・と、その呟きのような一言に、再度色めき立つ男たち。
「おぉ、何かと丁度いいな、仙道。練習試合しよーぜ」
「勝ったら理緒ちゃんがマネージャーになってくれるの?」
「理緒はウチのマネージャーだ!」
勝手に盛り上がる二人に、三井が怒り口調で割り込む。
話している内容は先ほどとほぼ変わらないが、話のゴールが決まったかのように、陵南勢はどんどん話を前に進める。
そんな三井や仙道、越野の話に割り込むように魚住が口を開いた。
「そんなに急がなくとも、来週の土曜日は陵南で練習試合だぞ」
「「「・・・はっ?」」」
3人の話題はあっさりとなくなり、一瞬にして静けさを取り戻す。
そんな中、先に眉間に皺を寄せながら口を開いたのは三井。
「赤木、魚住の言ってることは本当なのかよ?」
「あぁ。先週決まったらしい。今日の部活終わりに言うつもりだったが…」
「じゃあ、理緒ちゃんは来週からうちのマネージャーになるのかー」
「!!だからならねーっつってるだろが!!」
一部の盛り上がりを見せている面々の一歩外側で…
話がよく分からなくなってきた理緒は、輪からちょっと離れ、隣に並んで立っていた宮城に質問を投げかける。
「あの・・宮城先輩?」
「ん?」
「彩子さんもマネージャーなのに、どうして私だけ陵南のっていう話に・・?」
「・・・」
「そもそも湘北の私が、陵南のマネージャーになれるものなのでしょうか?」
男たちの気持ちなど微塵も分かっておらず、的外れなことで首をかしげる理緒に、宮城は1つ盛大にため息をついた。
「(話の流れ的に、『自分が好かれてる』とか分かんないんだもんなぁ・・・)」
宮城はそう思いながらも、隣で可愛らしく真剣に悩む理緒を見て、来週は絶対に負けられないと決意を固めるのだった。
「それじゃあ赤木、邪魔したな」
「理緒ちゃん!来週会おうね、待ってるから」
「来週な」
「理緒さぁ~ん、わいもお待ちしてますからね~」
手を振りながら帰っていく陵南勢を見ながら
「はいっ!さようならー」
笑顔で大きく手を振る理緒。
その姿に、陵南メンバーは後ろ髪を引かれる思いで湘北を去った。
「陵南のバスケ部の皆さんて、面白い人たちばっかりですね、彩子さん」
「んー・・まぁ個性的な人ばっかね。うちもそうだけど」
彩子と理緒は陵南が去るや否や、すぐに練習を開始した湘北バスケ部メンバーに目を遣った。
「(絶対に理緒をやるわけにはいかねぇ!陵南に分からせねぇとな!)」
「(理緒ちゃんにマネージャーを続けてもらわないと!!)」
「(陵南に・・理緒はやらねぇ)」
「(この天才のプレイで理緒さんを魅了させねば!!)
桜木を除く男達の思いは1つだった。
その日から、両校とも練習試合に向けての練習が始まった。
その様子は、もはやインターハイの優勝がかかった試合が、来週にあるかのような気迫で。
そして湘北の体育館には
『理緒死守』の文字が達筆に、
陵南の体育館には
『理緒ちゃん奪取』の文字が豪快に書かれ、
それぞれ1週間壁に貼ってあったとか・・。
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