天使争奪戦
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「今日からバスケ部のマネージャーとして入部します、1年の蓮見理緒です。よろしくお願いします!」
そう言って少し緊張気味に照れながら笑う理緒に、湘北高校バスケ部一同、不意打ちを食らったかのように思わず見惚れて動きが止まる。
あの流川でさえ、持っていたバスケットボールを手から落とすほどだ。
一瞬の間を置いて、部員全員の気持ちは同じ方向へ向かう。
(((((・・・か・・可愛い・・・!!)))))
「ということで、うちのマネージャーは2人になりまーす。改めて皆で頑張りましょー!!」
固まってしまった部員たちに気付いているのかいないのか、彩子はいつも以上に張り切って言った。
インターハイ県予選に向けての練習に明け暮れる湘北高校バスケ部。
桜木や流川はデビュー戦、小暮や赤木は最終戦、宮城や三井は復帰戦。
その他の部員にとっても特別な試合であるが・・・
1か月前に突如現れた1人の可愛いマネージャーによって、彼らの頭の中は『バスケ一色』ではなかった。
いやむしろ、理緒の占める割合の方が大きいと言えよう。
***
「あっ、理緒ちゃん、タオル持ってきてくれる?」
「はいっ。そろそろ休憩時間ですもんね、分かりましたー!」
宮城ににっこり笑顔を返すと、理緒は部室の方に走っていった。
「・・おい宮城。俺が言おうとした事先に言うなよ」
「うぇ!?三井サン!!」
二人のやり取りを聞いていた三井が、宮城の背後から声をかけた。
「みっちーだけじゃないぞ!」
「なんだ、花道かよ」
「なんだとはなんだ!この天才のシュートを理緒さんに見てもらおうとしたのに!」
そこに桜木も参戦する。
休憩時間になるといつも騒がしいこの3人。
どうやら休憩前のこのタイミングで、誰が1番に理緒に話しかけるかを争っているらしい。
そして
「はぁ。オメーの入らねぇ下手くそなシュートなんか理緒が見るかよ」
「なんだと!ルカワァァ!!」
火に油を注ぐような流川の一言。
普段はほとんど会話に入らない流川だが、理緒が絡むと話は別なようだ。
理緒が入部してこんな会話がほぼ毎日繰り返されていた。
そこへ渦中の人とでもいうべき、理緒がタオルを持って戻ってくる。
「お待たせしました!・・って皆さん集まるの早いですね」
皆の様子を確認するように、1人1人声掛けをしながら手渡していく。
「理緒、サンキュ」
「理緒ちゃん・・ありがと」
「理緒さんは優しいなぁ・・」
「わりぃ」
理緒の存在に、場の空気が一気に穏やかになる。
自然と笑みを浮かべる一同に、理緒は眩しいくらいの笑顔を向けながら
「しっかり休憩してくださいね!」
そう伝えると、他の部員のところへとタオルを配りに向かった。
「すっげ可愛いよなー」
「可愛すぎるっすね」
「理緒さんがいると癒されるなぁ~~」
こうして和やかな雰囲気のまま、それぞれが休憩に入る。
これはいつもの光景。
だが―――
1人の男の登場で、いつもの日常は一気に終わりを告げる。
ガラッ
突然体育館のドアが開いたと思いきや、その場にいるはずのない人物に、一同は驚きで動きが止まった。
「湘北の皆さん!こんにちは~」
関西弁に低めの身長が特徴的な、湘北高校の生徒ではない奴がそこにいたからだ。
「ぬ!彦一!!この天才のプレーを見に来たのかね」
「あ、桜木さん!それも捨てがたいんですが、今回はちぃと違う用事で来たんですよ」
彦一が言い終わるとほぼ同時のタイミングで、彦一の後ろからツンツン頭のデカイ奴が顔を出した。
「お~、やってるね」
「あーーー!!センドー!!!」
彦一の後ろから出てきたのは、陵南高校2年の仙道彰だった。
そしてその後ろには越野、魚住と続く。
その姿に驚いたのはキャプテンの赤木。
「魚住まで・・珍しいな。何の用だ?」
「赤木か。まぁ、ちょっとな」
赤木に意味深ともとれる笑みを浮かべ、魚住は体育館内を見回した。
「て、てめぇら、なんなんだ!こんな大勢で!!」
桜木が先程のテンションのまま、至極まっとうな意見で陵南勢にかみつくも…
バシッ
「っ痛~~~」
「さっきからうるさいのよ、桜木花道」
どこからともなく現れた彩子のハリセンが、見事な音を立てて桜木の頭に命中。
一発で黙らせることが出来る、これはもはや妙技かもしれない。
「だってアヤコさ~ん!」
「あの、飲み物の準備が・・って、皆さん他校のお知り合いの方ですか?」
そこへ休憩の準備を終えた理緒が登場。
涙目の桜木を尻目に、皆の視線が一斉に理緒に集まった。
「?どうかしましたか?」
不思議そうに部員たちを見渡す理緒に、三井がすかさずこの輪に入らないように止めにかかる。
「理緒、こっちくるな」
「三井先輩?どうし――」
「おぉ、可愛い!噂通り!湘北バスケ部に新しく入ったマネージャー??」
「えっ?」
「君の噂聞いて、今日俺たちここに来たんだよね」
三井の忠告を理緒が聞き入れる間もなく、仙道が興奮気味に話し出した。
「ちょ!ね、ねぇ・・仙道ってこんな感じの奴なの・・?」
彩子の言葉に、越野と魚住は表情を変えず頷いた。
仙道のこんなテンションを初めて見るのか、湘北メンバー一同は信じられないものを見るかのような眼差しを送る。
色々と全開な仙道についていけず、驚いた表情の理緒。
「ほんま、噂に違わず、可愛いですね~」
仙道の横から顔を出して彦一が理緒を見る。
「っつーかおい、仙道。彼女ビビってんじゃねーか!・・可愛いのは確かだが」
仙道を牽制しながらも、理緒を軽く見下ろす越野。
そう言って少し緊張気味に照れながら笑う理緒に、湘北高校バスケ部一同、不意打ちを食らったかのように思わず見惚れて動きが止まる。
あの流川でさえ、持っていたバスケットボールを手から落とすほどだ。
一瞬の間を置いて、部員全員の気持ちは同じ方向へ向かう。
(((((・・・か・・可愛い・・・!!)))))
「ということで、うちのマネージャーは2人になりまーす。改めて皆で頑張りましょー!!」
固まってしまった部員たちに気付いているのかいないのか、彩子はいつも以上に張り切って言った。
インターハイ県予選に向けての練習に明け暮れる湘北高校バスケ部。
桜木や流川はデビュー戦、小暮や赤木は最終戦、宮城や三井は復帰戦。
その他の部員にとっても特別な試合であるが・・・
1か月前に突如現れた1人の可愛いマネージャーによって、彼らの頭の中は『バスケ一色』ではなかった。
いやむしろ、理緒の占める割合の方が大きいと言えよう。
***
「あっ、理緒ちゃん、タオル持ってきてくれる?」
「はいっ。そろそろ休憩時間ですもんね、分かりましたー!」
宮城ににっこり笑顔を返すと、理緒は部室の方に走っていった。
「・・おい宮城。俺が言おうとした事先に言うなよ」
「うぇ!?三井サン!!」
二人のやり取りを聞いていた三井が、宮城の背後から声をかけた。
「みっちーだけじゃないぞ!」
「なんだ、花道かよ」
「なんだとはなんだ!この天才のシュートを理緒さんに見てもらおうとしたのに!」
そこに桜木も参戦する。
休憩時間になるといつも騒がしいこの3人。
どうやら休憩前のこのタイミングで、誰が1番に理緒に話しかけるかを争っているらしい。
そして
「はぁ。オメーの入らねぇ下手くそなシュートなんか理緒が見るかよ」
「なんだと!ルカワァァ!!」
火に油を注ぐような流川の一言。
普段はほとんど会話に入らない流川だが、理緒が絡むと話は別なようだ。
理緒が入部してこんな会話がほぼ毎日繰り返されていた。
そこへ渦中の人とでもいうべき、理緒がタオルを持って戻ってくる。
「お待たせしました!・・って皆さん集まるの早いですね」
皆の様子を確認するように、1人1人声掛けをしながら手渡していく。
「理緒、サンキュ」
「理緒ちゃん・・ありがと」
「理緒さんは優しいなぁ・・」
「わりぃ」
理緒の存在に、場の空気が一気に穏やかになる。
自然と笑みを浮かべる一同に、理緒は眩しいくらいの笑顔を向けながら
「しっかり休憩してくださいね!」
そう伝えると、他の部員のところへとタオルを配りに向かった。
「すっげ可愛いよなー」
「可愛すぎるっすね」
「理緒さんがいると癒されるなぁ~~」
こうして和やかな雰囲気のまま、それぞれが休憩に入る。
これはいつもの光景。
だが―――
1人の男の登場で、いつもの日常は一気に終わりを告げる。
ガラッ
突然体育館のドアが開いたと思いきや、その場にいるはずのない人物に、一同は驚きで動きが止まった。
「湘北の皆さん!こんにちは~」
関西弁に低めの身長が特徴的な、湘北高校の生徒ではない奴がそこにいたからだ。
「ぬ!彦一!!この天才のプレーを見に来たのかね」
「あ、桜木さん!それも捨てがたいんですが、今回はちぃと違う用事で来たんですよ」
彦一が言い終わるとほぼ同時のタイミングで、彦一の後ろからツンツン頭のデカイ奴が顔を出した。
「お~、やってるね」
「あーーー!!センドー!!!」
彦一の後ろから出てきたのは、陵南高校2年の仙道彰だった。
そしてその後ろには越野、魚住と続く。
その姿に驚いたのはキャプテンの赤木。
「魚住まで・・珍しいな。何の用だ?」
「赤木か。まぁ、ちょっとな」
赤木に意味深ともとれる笑みを浮かべ、魚住は体育館内を見回した。
「て、てめぇら、なんなんだ!こんな大勢で!!」
桜木が先程のテンションのまま、至極まっとうな意見で陵南勢にかみつくも…
バシッ
「っ痛~~~」
「さっきからうるさいのよ、桜木花道」
どこからともなく現れた彩子のハリセンが、見事な音を立てて桜木の頭に命中。
一発で黙らせることが出来る、これはもはや妙技かもしれない。
「だってアヤコさ~ん!」
「あの、飲み物の準備が・・って、皆さん他校のお知り合いの方ですか?」
そこへ休憩の準備を終えた理緒が登場。
涙目の桜木を尻目に、皆の視線が一斉に理緒に集まった。
「?どうかしましたか?」
不思議そうに部員たちを見渡す理緒に、三井がすかさずこの輪に入らないように止めにかかる。
「理緒、こっちくるな」
「三井先輩?どうし――」
「おぉ、可愛い!噂通り!湘北バスケ部に新しく入ったマネージャー??」
「えっ?」
「君の噂聞いて、今日俺たちここに来たんだよね」
三井の忠告を理緒が聞き入れる間もなく、仙道が興奮気味に話し出した。
「ちょ!ね、ねぇ・・仙道ってこんな感じの奴なの・・?」
彩子の言葉に、越野と魚住は表情を変えず頷いた。
仙道のこんなテンションを初めて見るのか、湘北メンバー一同は信じられないものを見るかのような眼差しを送る。
色々と全開な仙道についていけず、驚いた表情の理緒。
「ほんま、噂に違わず、可愛いですね~」
仙道の横から顔を出して彦一が理緒を見る。
「っつーかおい、仙道。彼女ビビってんじゃねーか!・・可愛いのは確かだが」
仙道を牽制しながらも、理緒を軽く見下ろす越野。
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