誤解はスパイス?
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「好きなんだよ・・・理緒のこと・・・」
三井先輩は照れ隠しで頭をかきながら言った。
前からバスケ部を見学しに行ってて、好きだって思ってたからすごく嬉しくて
それと同じくらい驚いて、返事をすることもできずに思わず泣いちゃった。
三井先輩はそんな私に近寄り、軽く抱きしめながら
「お、おい、何で泣くんだよ・・」
そう言った。
焦ってる姿がなんか可愛くって、愛されてるなぁって実感しちゃって
少し笑いながらも涙が止まらなかった。
*****
「今日も大活躍だったね、三井先輩」
「おぅ、まぁ桜木が相手だったからな」
「そんなこと言って~桜木君が可哀想だよ?」
帰り道。
毎日部活が終わったあとに一緒に帰るのが私たちの日課。
今日の部活での出来事を思い出して言う私の返事に、先輩は少し怒ったような顔つきで
「いいんだよ。大体理緒は桜木なんか気にかけなくても・・・」
「あれ~?先輩、ヤキモチ??」
先輩のこういうとこが好きなんだよね。
「・・んなわけねーだろ、帰るぞ」
「うんっ!・・・・?」
さっきまでポケットに突っ込んでいた手が私の手を握った。
先輩を横目でチラっと見る。
私の大好きな横顔が、明後日の方を向いてる・・先輩が照れるのは分かりやすい。
そんな先輩が見られるのは私だけだよね。
小さなことでも先輩の事なら全部が、私を嬉しくさせるんだよ。
「それにしても、理緒は手が小せぇな」
握っている手を目線まで持ち上げてから、しみじみと言う先輩に、私は少し苦笑してから
「三井先輩が大きいんだよー。私はいたって普通ですー」
そう答えれば、先輩は私に一度目線を落としてから、また手を見つめた。
「そうか??」
「そーだよ!私は一般的ですー、周りの子もみんな同じ感じだし、なんなら茜とは手のサイズが一緒だからね!」
「ふーん・・茜っていつも理緒と一緒にバスケ見てる奴?」
「そう」
三井先輩は、へぇーって言っただけでその後は何も言わなかった。
手の大きさなんて気にしてなかったけど、先輩に握られている手をみたら、この大きさでよかったなって思えた。
大きな先輩の手は、私の手をすっぽりと包んでいて、この温かさにいつも安心するんだ。
次の日の放課後。
「ひゃ~やばい、やばい」
日直の仕事してたら遅くなっちゃった!
早く三井先輩見たいのに・・・
体育館からはいつもの様にボールの音と部員達の声が聞こえてくる。
「三井先輩は・・・あれ?」
いつもいるはずの先輩の姿がない。
・・・どうしたんだろう?
部活をしに学校に来てるような人なのに・・・。
「ねぇねぇ、リョーちゃん。今日三井先輩は?」
館内を見回しながら、近くにいたリョーちゃんに聞いてみる。
リョーちゃんとは同じクラスで、仲が良いから三井先輩の話もよくしている。
「あれっ?まだいない??俺は何も聞いてないけど・・?」
「そっか。部活に来ないなんて珍しいよね」
「まぁ、そのうち来るだろ?」
「そうだよね~・・じゃあ上に上がって練習でも見てよっと」
体育館の上の通路に座って、2階から練習風景を見ることにした。
でも先輩がいないのがどうしても気になって、何度も体育館の入り口を見てしまう。
先輩がいないと、時間が経つのがゆっくりだなぁ・・。
「はぁ。先輩いないし、今日に限って茜も用事で来られないし」
先輩に連絡しようと思ったけど、その矢先に彩子が声をかけてくれて、三井先輩は今日用事があって休みみたいって教えてくれた。
昨日はそんな事言ってなかったし・・・急用だったのかなぁ?
先輩が来ないならと、早々に体育館を後にした。
久々に隣に先輩のいない帰り道。
「もうー今日1回も先輩見てないよー」
愚痴を小さい声でもらしながら、気晴らしに買い物でもしようと駅へ向かう途中
「あれ・・・?三井先輩??」
歩道橋の影から先輩らしき人の姿を発見。
あまりに会いたいと思いすぎて、似た人が本人に見えてる・・?
自分に自信が持てず、目をこすって見直してみても、あれはやっぱり三井先輩だ。
部活を休んでまであんなところで何してるんだろ、買い物かな?
そんなことを思って先輩を見てたら、後ろから先輩に駆け寄る女子に見覚えがあった。
「茜・・・?嘘・・何で・・・??」
親友の茜と三井先輩が一緒にいた。
2人の用事って、一緒に買い物すること?
昨日は2人とも私にそんな事言ってなかったのに。
先輩が大好きな部活を休んだのも、私に何の連絡もくれなかったのもそのせい?
少し照れてる三井先輩の顔と、茜の笑ってる顔をこれ以上見たくなくて、私はそのまま二人に背を向けて駅へと向かった。
悶々としながら帰宅し、ベッドの上にうつ伏せのまま動けなかった。
もしかしたら見間違えたのかもしれない。
私が何か誤解してるだけなのかもしれない。
色々考えてみたけど、どれも違うなって分かってて・・。
「先輩・・・いつから茜と・・・好きになったのかなぁ」
考えないようにしてたことが、ふと口から出てしまった。
だってこれが一番しっくりきちゃうから。
昨日までの先輩の顔を思い出す。
照れた顔も、一生懸命プレーする顔も、ふっと笑う顔も、やきもち妬く時の顔も全部好きなのに。
『好きなんだよ・・・理緒のことが・・。』
照れながらそう言ってくれた時の先輩を、まだ覚えてる。
「諦めるの嫌だ・・・こんなに好きなのに・・もう、どうしたらいいんだろう」
涙が後から後からこぼれてきて、止まらなくなって、そのまま泣き疲れて眠ってしまった。
三井先輩は照れ隠しで頭をかきながら言った。
前からバスケ部を見学しに行ってて、好きだって思ってたからすごく嬉しくて
それと同じくらい驚いて、返事をすることもできずに思わず泣いちゃった。
三井先輩はそんな私に近寄り、軽く抱きしめながら
「お、おい、何で泣くんだよ・・」
そう言った。
焦ってる姿がなんか可愛くって、愛されてるなぁって実感しちゃって
少し笑いながらも涙が止まらなかった。
*****
「今日も大活躍だったね、三井先輩」
「おぅ、まぁ桜木が相手だったからな」
「そんなこと言って~桜木君が可哀想だよ?」
帰り道。
毎日部活が終わったあとに一緒に帰るのが私たちの日課。
今日の部活での出来事を思い出して言う私の返事に、先輩は少し怒ったような顔つきで
「いいんだよ。大体理緒は桜木なんか気にかけなくても・・・」
「あれ~?先輩、ヤキモチ??」
先輩のこういうとこが好きなんだよね。
「・・んなわけねーだろ、帰るぞ」
「うんっ!・・・・?」
さっきまでポケットに突っ込んでいた手が私の手を握った。
先輩を横目でチラっと見る。
私の大好きな横顔が、明後日の方を向いてる・・先輩が照れるのは分かりやすい。
そんな先輩が見られるのは私だけだよね。
小さなことでも先輩の事なら全部が、私を嬉しくさせるんだよ。
「それにしても、理緒は手が小せぇな」
握っている手を目線まで持ち上げてから、しみじみと言う先輩に、私は少し苦笑してから
「三井先輩が大きいんだよー。私はいたって普通ですー」
そう答えれば、先輩は私に一度目線を落としてから、また手を見つめた。
「そうか??」
「そーだよ!私は一般的ですー、周りの子もみんな同じ感じだし、なんなら茜とは手のサイズが一緒だからね!」
「ふーん・・茜っていつも理緒と一緒にバスケ見てる奴?」
「そう」
三井先輩は、へぇーって言っただけでその後は何も言わなかった。
手の大きさなんて気にしてなかったけど、先輩に握られている手をみたら、この大きさでよかったなって思えた。
大きな先輩の手は、私の手をすっぽりと包んでいて、この温かさにいつも安心するんだ。
次の日の放課後。
「ひゃ~やばい、やばい」
日直の仕事してたら遅くなっちゃった!
早く三井先輩見たいのに・・・
体育館からはいつもの様にボールの音と部員達の声が聞こえてくる。
「三井先輩は・・・あれ?」
いつもいるはずの先輩の姿がない。
・・・どうしたんだろう?
部活をしに学校に来てるような人なのに・・・。
「ねぇねぇ、リョーちゃん。今日三井先輩は?」
館内を見回しながら、近くにいたリョーちゃんに聞いてみる。
リョーちゃんとは同じクラスで、仲が良いから三井先輩の話もよくしている。
「あれっ?まだいない??俺は何も聞いてないけど・・?」
「そっか。部活に来ないなんて珍しいよね」
「まぁ、そのうち来るだろ?」
「そうだよね~・・じゃあ上に上がって練習でも見てよっと」
体育館の上の通路に座って、2階から練習風景を見ることにした。
でも先輩がいないのがどうしても気になって、何度も体育館の入り口を見てしまう。
先輩がいないと、時間が経つのがゆっくりだなぁ・・。
「はぁ。先輩いないし、今日に限って茜も用事で来られないし」
先輩に連絡しようと思ったけど、その矢先に彩子が声をかけてくれて、三井先輩は今日用事があって休みみたいって教えてくれた。
昨日はそんな事言ってなかったし・・・急用だったのかなぁ?
先輩が来ないならと、早々に体育館を後にした。
久々に隣に先輩のいない帰り道。
「もうー今日1回も先輩見てないよー」
愚痴を小さい声でもらしながら、気晴らしに買い物でもしようと駅へ向かう途中
「あれ・・・?三井先輩??」
歩道橋の影から先輩らしき人の姿を発見。
あまりに会いたいと思いすぎて、似た人が本人に見えてる・・?
自分に自信が持てず、目をこすって見直してみても、あれはやっぱり三井先輩だ。
部活を休んでまであんなところで何してるんだろ、買い物かな?
そんなことを思って先輩を見てたら、後ろから先輩に駆け寄る女子に見覚えがあった。
「茜・・・?嘘・・何で・・・??」
親友の茜と三井先輩が一緒にいた。
2人の用事って、一緒に買い物すること?
昨日は2人とも私にそんな事言ってなかったのに。
先輩が大好きな部活を休んだのも、私に何の連絡もくれなかったのもそのせい?
少し照れてる三井先輩の顔と、茜の笑ってる顔をこれ以上見たくなくて、私はそのまま二人に背を向けて駅へと向かった。
悶々としながら帰宅し、ベッドの上にうつ伏せのまま動けなかった。
もしかしたら見間違えたのかもしれない。
私が何か誤解してるだけなのかもしれない。
色々考えてみたけど、どれも違うなって分かってて・・。
「先輩・・・いつから茜と・・・好きになったのかなぁ」
考えないようにしてたことが、ふと口から出てしまった。
だってこれが一番しっくりきちゃうから。
昨日までの先輩の顔を思い出す。
照れた顔も、一生懸命プレーする顔も、ふっと笑う顔も、やきもち妬く時の顔も全部好きなのに。
『好きなんだよ・・・理緒のことが・・。』
照れながらそう言ってくれた時の先輩を、まだ覚えてる。
「諦めるの嫌だ・・・こんなに好きなのに・・もう、どうしたらいいんだろう」
涙が後から後からこぼれてきて、止まらなくなって、そのまま泣き疲れて眠ってしまった。
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