③_翔陽編
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数分後。
「お待たせしてすみません!」
着替えた理緒が戻ってきた。
胸の辺りまであった髪は高い位置で1つに結ばれて、服は黒のTシャツとハーフパンツ姿。
「「「「「(((((可愛すぎるっ!)))))」」」」」」
さっきまでと少し印象が変わった理緒に、部員全員がうっすらと顔を赤らめた。
それは勝負相手の藤真も例外ではなく
「(・・参ったな)」
「藤真さん?」
「いや、何でもない」
思わず目を惹く理緒の姿を見て、額に手を当てていた藤真だったが気持ちを切り替え、
「じゃあやるか」
「はい!お願いします!!」
コートに入った次の瞬間には、藤真の目つきが好戦的なものに変わる。
理緒も笑顔から一瞬にして顔つきが厳しいものに変わった。
「(雰囲気が変わったな)」
コート上の空気がピリついたものになった瞬間、理緒の攻めで勝負が始まる。
理緒の動きを見逃さないように、藤真がマークに入る。
が、それよりわずかに早く理緒が踏み込んだ。
「(っ、なんだ・・・この動きは)」
次の瞬間、藤真が捉えたのは理緒がすでにゴールへ向かう後ろ姿だった。
「速いっ!」
「藤真が抜かれ・・た!?」
「あんないとも簡単に!?」
花形の後に高野、長谷川が続く。
藤真の勝利確実と思っていた面々は目を疑った。
この試合にというより、理緒の動きに・・・。
それは直接対峙している藤真が1番、信じられないものを見ている気持ちだった。
試合開始から15分。
「10-4・・・」
「藤真に勝っちまった」
「嘘だろ・・・」
信じられない光景を目の当たりにした翔陽レギュラーとその他の部員。
「ありがとうございました」
「俺の完敗だな」
「とんでもないですよ!藤真さんのシュートのタイミングが中々つかめなくて」
独特なタイミングで左手から放たれる藤真のシュート。
いかにブロックが難しかったかについて、理緒は興奮気味に伝えてくる。
その真剣な姿が妙に可愛らしくて、先ほどの緊張感が嘘のようだ。
藤真と花形は思わず顔を見合わせて笑った。
「なら少しは楽しんでもらえたってことだな。それにしても・・」
「?」
藤真は理緒を改めて見つめると、
「蓮見、どこかのクラブに入ってるのか?」
バスケ経験者というだけでは済まない理緒の動きに、もはや当たり前とでもいうべき質問をする。
理緒は一瞬キョトンとしたあと、少し言いにくそうに告げる。
「えーと・・・入って・・た・・んです」
「入ってた?」
理緒は自分がアメリカからの帰国子女であること。
さらにアメリカで『バタフライ』というクラブに入っていたこと。
海南大付属に転入したが、部活には入っていないことを話した。
「帰国子女か。なるほどな」
「おい藤真。『バタフライ』って確か――」
「花形も知ってるか。アメリカで未だ無敗の女子バスケクラブだ」
「あそこは入るにもかなりの実力がいると聞いたが・・」
長谷川が口を挟む。
理緒は、どーなんですかね?と笑って切り返した。
まるで気にしていないような、とぼけた様子の理緒に全員が苦笑する。
ふと理緒が時計を見ると、すでに時間は19時になろうとしていた。
「あ!もうこんな時間になっちゃいました、すみません!」
「うちはかまわないが・・さすがにそろそろ帰らないとか」
「はい、ありがとうございました!」
服装はそのままに、縛っていた髪をほどいてから荷物を持ちあげる。
「蓮見、また勝負しに来いよ」
「ぜひ!お願いします!」
「今度は負けないからな」
藤真の言葉に嬉しそうな笑顔を向けると、翔陽のメンバーに見送られながら、理緒は翔陽を後にした。
「可愛かったな・・・蓮見」
「おい花形、顔が放心状態だぞ?可愛いよな~、惚れたか?俺もだ!」
「なっ!高野!?」
「俺も・・あの笑顔を焼き付いて離れないな・・」
「長谷川!?」
盛り上がる翔陽のレギュラー陣に、笑顔で近づく影。
「なんだ、じゃあ皆ライバルだな」
「「「藤真もかよ!?」」」
「当たり前だろ?惹かれない方が難しい」
理緒はどうやらいつものごとく、男達の心を奪った様子。
そして――
「やっと翔陽に行けた~」
満足そうに微笑んだ後、
「藤真さん、かっこよかったな」
どうやら藤真が気になる様子?それとも・・
「花形さんも・・・柔らかく笑う人だったし優しかった」
意外な展開に?
ひとまず今回も、マイペースに野望を達成した理緒だった。
「お待たせしてすみません!」
着替えた理緒が戻ってきた。
胸の辺りまであった髪は高い位置で1つに結ばれて、服は黒のTシャツとハーフパンツ姿。
「「「「「(((((可愛すぎるっ!)))))」」」」」」
さっきまでと少し印象が変わった理緒に、部員全員がうっすらと顔を赤らめた。
それは勝負相手の藤真も例外ではなく
「(・・参ったな)」
「藤真さん?」
「いや、何でもない」
思わず目を惹く理緒の姿を見て、額に手を当てていた藤真だったが気持ちを切り替え、
「じゃあやるか」
「はい!お願いします!!」
コートに入った次の瞬間には、藤真の目つきが好戦的なものに変わる。
理緒も笑顔から一瞬にして顔つきが厳しいものに変わった。
「(雰囲気が変わったな)」
コート上の空気がピリついたものになった瞬間、理緒の攻めで勝負が始まる。
理緒の動きを見逃さないように、藤真がマークに入る。
が、それよりわずかに早く理緒が踏み込んだ。
「(っ、なんだ・・・この動きは)」
次の瞬間、藤真が捉えたのは理緒がすでにゴールへ向かう後ろ姿だった。
「速いっ!」
「藤真が抜かれ・・た!?」
「あんないとも簡単に!?」
花形の後に高野、長谷川が続く。
藤真の勝利確実と思っていた面々は目を疑った。
この試合にというより、理緒の動きに・・・。
それは直接対峙している藤真が1番、信じられないものを見ている気持ちだった。
試合開始から15分。
「10-4・・・」
「藤真に勝っちまった」
「嘘だろ・・・」
信じられない光景を目の当たりにした翔陽レギュラーとその他の部員。
「ありがとうございました」
「俺の完敗だな」
「とんでもないですよ!藤真さんのシュートのタイミングが中々つかめなくて」
独特なタイミングで左手から放たれる藤真のシュート。
いかにブロックが難しかったかについて、理緒は興奮気味に伝えてくる。
その真剣な姿が妙に可愛らしくて、先ほどの緊張感が嘘のようだ。
藤真と花形は思わず顔を見合わせて笑った。
「なら少しは楽しんでもらえたってことだな。それにしても・・」
「?」
藤真は理緒を改めて見つめると、
「蓮見、どこかのクラブに入ってるのか?」
バスケ経験者というだけでは済まない理緒の動きに、もはや当たり前とでもいうべき質問をする。
理緒は一瞬キョトンとしたあと、少し言いにくそうに告げる。
「えーと・・・入って・・た・・んです」
「入ってた?」
理緒は自分がアメリカからの帰国子女であること。
さらにアメリカで『バタフライ』というクラブに入っていたこと。
海南大付属に転入したが、部活には入っていないことを話した。
「帰国子女か。なるほどな」
「おい藤真。『バタフライ』って確か――」
「花形も知ってるか。アメリカで未だ無敗の女子バスケクラブだ」
「あそこは入るにもかなりの実力がいると聞いたが・・」
長谷川が口を挟む。
理緒は、どーなんですかね?と笑って切り返した。
まるで気にしていないような、とぼけた様子の理緒に全員が苦笑する。
ふと理緒が時計を見ると、すでに時間は19時になろうとしていた。
「あ!もうこんな時間になっちゃいました、すみません!」
「うちはかまわないが・・さすがにそろそろ帰らないとか」
「はい、ありがとうございました!」
服装はそのままに、縛っていた髪をほどいてから荷物を持ちあげる。
「蓮見、また勝負しに来いよ」
「ぜひ!お願いします!」
「今度は負けないからな」
藤真の言葉に嬉しそうな笑顔を向けると、翔陽のメンバーに見送られながら、理緒は翔陽を後にした。
「可愛かったな・・・蓮見」
「おい花形、顔が放心状態だぞ?可愛いよな~、惚れたか?俺もだ!」
「なっ!高野!?」
「俺も・・あの笑顔を焼き付いて離れないな・・」
「長谷川!?」
盛り上がる翔陽のレギュラー陣に、笑顔で近づく影。
「なんだ、じゃあ皆ライバルだな」
「「「藤真もかよ!?」」」
「当たり前だろ?惹かれない方が難しい」
理緒はどうやらいつものごとく、男達の心を奪った様子。
そして――
「やっと翔陽に行けた~」
満足そうに微笑んだ後、
「藤真さん、かっこよかったな」
どうやら藤真が気になる様子?それとも・・
「花形さんも・・・柔らかく笑う人だったし優しかった」
意外な展開に?
ひとまず今回も、マイペースに野望を達成した理緒だった。
