③_翔陽編
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「なぁ、蓮見・・でいいか?」
花形は少しためらいがちに名前を呼んだ。
「はい!」
練習を見ていた横顔が自分の方へ向く。
その仕草に思わずドキっとした。
いい加減いちいち動揺するのをやめたいと思うが、こればかりはどうにもいかなかった。
「あ~、他にもバスケで誰かと勝負したことがあるのか?」
「はい!えーっと・・・仙道君、流川君、牧さん、神さんですっ」
「は!?」
指を折りながら数える理緒。
そのあとに「忘れてた!」と笑いながら、オマケとも思えるように清田の名前を付け足した。
人数も然ることながら、その相手に花形は驚いた。
中には女子と勝負をしそうにない奴もいたから余計に。
「すごいな。それで、勝負はどうだったんだ?」
「今のところ、全勝です!」
「!?」
「勝たせてもらっちゃったんですよー」
事も無げに笑顔でそう告げる理緒。
「(勝たせてっつったって・・・おいおい)」
理緒の話が嘘ではないと思いつつも、花形は信じられなかった。
勝負することすら想像できないのに・・それに相手が女子というだけで勝ちを譲るような奴らではないはず。
「海南の子が来てるって?」
「藤真っ!」
理緒と向き合っている花形の背後から、藤真が登場。
「藤真さん・・・ですか?」
理緒が花形の影からちょこんと顔を出した。
「あぁ、俺が藤真だ。君が海南の子?」
「あっ、はい!蓮見 理緒と申します」
「(おぉ、可愛いな)」
軽くおじぎをした後の理緒の笑顔に、藤真も一瞬動作がストップした。
「(・・男の人の美人さんだ)」
初めて見る藤真の姿に、理緒も思わず見惚れてしまった。
一瞬止まった空気に対して、花形が軽く咳払いをして割り込んだ。
「藤真に用があって、わざわざ翔陽まで来たらしい」
「あぁ、俺に用とは?」
初対面の他校の女子が自分に用事。
それだけで、いつもの「握手をしてほしい」とか「一目会いたくて」のようなことだろうと思っていると
「はい、藤真さんに私と勝負をしていただけないかと思いまして」
「・・は?」
「あの、1on1やってもらえませんか?」
想像の斜め上を行く申し出に、思わず理緒を見つめて思考が止まる。
藤真は、これは冗談か何かか?と言いたげな視線を花形に送ると、花形はやれやれといった表情で、理緒の発言を繰り返す。
「藤真と勝負がしたいそうだ」
「おい、本気か?」
「俺もそう思って確認したんだが、どうやら本気らしい」
「・・・」
「あの・・・」
何の返答も反応もないため、理緒が戸惑い気味に声をかける。
その言葉にハッとして、藤真は視線を理緒に戻すと、ゴホンと咳払いをしてから
「蓮見・・・だったか?」
「はい」
「どうして俺と勝負をしたいんだ?」
疑問に思ったことをストレートに聞く。
突然他校に乗り込んできて、初対面で勝負を挑むからには、何か理由があるに違いない。
勝負を受けるかどうかは、その理由を聞いてから決めても遅くはないだろう。
藤真の問いに理緒は一瞬目を丸くしてから、それもそうかと納得の表情を浮かべ、
「牧さんと勝負した時に、藤真さんのことを聞いたんです」
「牧から俺の話を?」
理緒の話によると、牧が勝負の後に『翔陽の藤真ともやってみるといい』と言っていたらしい。
「・・ん?今、牧と勝負したと言ったか?」
「?はい」
「・・どっちが勝ったんだ?」
「勝たせてもらっちゃいました!」
「!!」
あの牧が勝負したことも驚きだが、さらに勝つことなんてあり得るのか・・?
藤真はあまりに想像がつかず信じられない気持ちと、理緒への興味が強くなった。
もはやここで勝負を受けなければ、後悔する気さえしたのだ。
「よしっ、じゃあやるか」
「あ、ありがとうございますっ!!」
理緒は喜びが見て取れるほどの笑みを浮かべてお礼を言った後、着替えに行った。
「藤真、本気でやるのか?」
「あぁ。彼女がどんなプレーをするのか、花形も見たくないか?」
「・・・ふっ、そうだな」
花形は少しためらいがちに名前を呼んだ。
「はい!」
練習を見ていた横顔が自分の方へ向く。
その仕草に思わずドキっとした。
いい加減いちいち動揺するのをやめたいと思うが、こればかりはどうにもいかなかった。
「あ~、他にもバスケで誰かと勝負したことがあるのか?」
「はい!えーっと・・・仙道君、流川君、牧さん、神さんですっ」
「は!?」
指を折りながら数える理緒。
そのあとに「忘れてた!」と笑いながら、オマケとも思えるように清田の名前を付け足した。
人数も然ることながら、その相手に花形は驚いた。
中には女子と勝負をしそうにない奴もいたから余計に。
「すごいな。それで、勝負はどうだったんだ?」
「今のところ、全勝です!」
「!?」
「勝たせてもらっちゃったんですよー」
事も無げに笑顔でそう告げる理緒。
「(勝たせてっつったって・・・おいおい)」
理緒の話が嘘ではないと思いつつも、花形は信じられなかった。
勝負することすら想像できないのに・・それに相手が女子というだけで勝ちを譲るような奴らではないはず。
「海南の子が来てるって?」
「藤真っ!」
理緒と向き合っている花形の背後から、藤真が登場。
「藤真さん・・・ですか?」
理緒が花形の影からちょこんと顔を出した。
「あぁ、俺が藤真だ。君が海南の子?」
「あっ、はい!蓮見 理緒と申します」
「(おぉ、可愛いな)」
軽くおじぎをした後の理緒の笑顔に、藤真も一瞬動作がストップした。
「(・・男の人の美人さんだ)」
初めて見る藤真の姿に、理緒も思わず見惚れてしまった。
一瞬止まった空気に対して、花形が軽く咳払いをして割り込んだ。
「藤真に用があって、わざわざ翔陽まで来たらしい」
「あぁ、俺に用とは?」
初対面の他校の女子が自分に用事。
それだけで、いつもの「握手をしてほしい」とか「一目会いたくて」のようなことだろうと思っていると
「はい、藤真さんに私と勝負をしていただけないかと思いまして」
「・・は?」
「あの、1on1やってもらえませんか?」
想像の斜め上を行く申し出に、思わず理緒を見つめて思考が止まる。
藤真は、これは冗談か何かか?と言いたげな視線を花形に送ると、花形はやれやれといった表情で、理緒の発言を繰り返す。
「藤真と勝負がしたいそうだ」
「おい、本気か?」
「俺もそう思って確認したんだが、どうやら本気らしい」
「・・・」
「あの・・・」
何の返答も反応もないため、理緒が戸惑い気味に声をかける。
その言葉にハッとして、藤真は視線を理緒に戻すと、ゴホンと咳払いをしてから
「蓮見・・・だったか?」
「はい」
「どうして俺と勝負をしたいんだ?」
疑問に思ったことをストレートに聞く。
突然他校に乗り込んできて、初対面で勝負を挑むからには、何か理由があるに違いない。
勝負を受けるかどうかは、その理由を聞いてから決めても遅くはないだろう。
藤真の問いに理緒は一瞬目を丸くしてから、それもそうかと納得の表情を浮かべ、
「牧さんと勝負した時に、藤真さんのことを聞いたんです」
「牧から俺の話を?」
理緒の話によると、牧が勝負の後に『翔陽の藤真ともやってみるといい』と言っていたらしい。
「・・ん?今、牧と勝負したと言ったか?」
「?はい」
「・・どっちが勝ったんだ?」
「勝たせてもらっちゃいました!」
「!!」
あの牧が勝負したことも驚きだが、さらに勝つことなんてあり得るのか・・?
藤真はあまりに想像がつかず信じられない気持ちと、理緒への興味が強くなった。
もはやここで勝負を受けなければ、後悔する気さえしたのだ。
「よしっ、じゃあやるか」
「あ、ありがとうございますっ!!」
理緒は喜びが見て取れるほどの笑みを浮かべてお礼を言った後、着替えに行った。
「藤真、本気でやるのか?」
「あぁ。彼女がどんなプレーをするのか、花形も見たくないか?」
「・・・ふっ、そうだな」
