①_湘北編
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「じゃあ・・行きますよ・・・」
そう言って小さく息を吐くと、理緒の目つきが一瞬にして強くキツイものに変わった。
雰囲気が一気に変わり、集中から射貫くような視線を向けてくる理緒に、
「っ!」
普段は隙など一瞬も見せない流川だったが、この瞬間怯んでまさかの隙を見せた。
理緒が見逃すはずはなく、いっきにたたみかける。
理緒の圧倒的な動きを前に、驚きを隠せない流川。
「(何なんだ、コイツは・・!)」
理緒の予想外のスピードと動きは、流川を軽く混乱させた。
勝負の後半、なんとか持ち直したものの前半の差は埋まらず、あっけなく勝負はついた。
「10-4・・あり・・えないわ・・・」
「お、おい・・・」
「・・・まじ・・!?」
「・・・理緒さん・・?」
試合開始前まではうるさかった部員たちも皆静まり返る。
試合を間近で見ていた彩子・三井・宮城・桜木は言葉を失った。
「どうもありがとうございました」
何だお前は、と言わんばかりの視線を送る流川を前に、深々とお辞儀をする理緒。
「(・・なんだあの動きは)」
流川は驚きを隠せなかった。
まさか自分がこんな大差で、しかも女に負けるとは。
「おい」
「はい?」
「おめぇ・・何モンだ?」
鋭い目付きで理緒を正面から見つめる流川。
「何モンって・・普通のバスケ好きの女子高生ですよ?」
「嘘だ。ただバスケが好きなだけで、あんな動きが出来るか」
左右の動き、シュートまでの速さ、ドリブルのうまさ、何をとってもすごかった。
そこへ遠くから見ていた赤木、小暮、安西が理緒のところへやってきた。
「ほっほっほ、流川君。派手にやられたようですね」
「・・・・」
流川は安西に一瞬視線を向けたものの、すぐさま逸らした。
「流川君。彼女が米国レベルだよ」
「!?」
米国レベルという言葉に目を見開き、逸らした視線を安西に戻す。
「安西先生、どういう意味ですか?」
「先生は彼女をご存知なんですか?」
赤木の後に三井が続く。
「ほっほっほ。アメリカの友人から送られてきた雑誌によく載っていましたよ」
安西の言葉に、その場にいた部員全員が理緒を見る。
理緒は苦笑しながら、そんなにすごくないんですけどねと切り替えした。
「(こんなに可愛いのにここまですげえなんて・・)」
「(これだけ華奢な体のどこにあんなバネが・・・)」
「(理緒ちゃん・・・仙道に勝っただけあるわね・・)」
あの試合を見た後で、この安西の言葉。
三井や宮城達は、もはや感心する以外なかった。
「いやぁ~ルカワなんかに理緒さんの相手はつとまりませんよ!この天才が・・・」
「どいてろ」
「ふぬぅ!る、ルカワぁぁ!!」
ノリノリでやってきた桜木をどけて、流川は理緒に言った。
「おい、理緒って言ったか。お前、また俺の相手しろ」
「え?・・・はいっ!喜んで!」
まさかの流川からの申し出に満面の笑みで答えたあと、部員全員に向けて
「それではもう遅いので、私はこれで。ありがとうございました」
そう言うと、縛っていた髪をほどいてからお辞儀をした。
去っていく理緒の後姿に彩子が呼び掛ける。
「理緒ちゃん!またいつでも来てね」
「はいっ、ありがとうございます!」
部員全員が、ただただ後ろを振り返って手を振る理緒を見送った。
「ほっほっほ。どうやら雑誌に書いてあった彼女の趣味は本当のようだね」
「彼女の趣味?それはどういう・・?」
安西の言葉に三井が聞き返し、皆が安西に視線を向ける。
「彼女は人が強いといった人と勝負をするのがとても好きなようだ」
「・・はい?」
意味が分からず、戸惑う一同。
それを見て、顔の穏やかさはそのままに、安西が続ける。
「彼女、海南の制服を着てましたよね?つまり神奈川に引っ越すにあたって、一番強いと言われる学校に入学し、その部員と勝負したかったんですよ」
「・・・ということはつまり・・・」
「ふむ。牧君や神君とも勝負をしたはずですよ。あの動きを見る限り、結果は言うまでもないと思いますが。実に面白い子ですね、ほぉーほっほっほ」
そう言って安西も去っていった。
一同はそれぞれ、安西の話を頭に留めながら、先程の彼女の動きを思い返す。
そこで三井が口を開いた。
「でも俺は理緒に目ぇつけた。絶対モノにするぜ」
その三井の言葉に、焦りながら宮城が返す。
「あ、三井サンずるいっすよ。俺が先に言ったんじゃないっすか」
そんな宮城と三井の目の前に立つと、桜木が自信満々に言い放つ。
「いや、この天才桜木こそが必ず!」
「「てめーにゃ無理だ」」
間髪入れずに、三井と宮城がここぞとばかりに声をそろえて言った。
「ふん・・・理緒か、面白ぇ」
そんな彼らを横目で見ながら、流川か小さく呟いた。
こうして湘北高校バスケ部のレギュラーを虜にして去っていった理緒。
そんなことが起こっているなど露しらず・・・
「流川君、強かったしかっこよかったな~」
どうやら流川に興味を持ったご様子?
「次は翔陽の藤真さんに挑みに行こうっと」
理緒の野望(?)はまだ始まったところ。
.
そう言って小さく息を吐くと、理緒の目つきが一瞬にして強くキツイものに変わった。
雰囲気が一気に変わり、集中から射貫くような視線を向けてくる理緒に、
「っ!」
普段は隙など一瞬も見せない流川だったが、この瞬間怯んでまさかの隙を見せた。
理緒が見逃すはずはなく、いっきにたたみかける。
理緒の圧倒的な動きを前に、驚きを隠せない流川。
「(何なんだ、コイツは・・!)」
理緒の予想外のスピードと動きは、流川を軽く混乱させた。
勝負の後半、なんとか持ち直したものの前半の差は埋まらず、あっけなく勝負はついた。
「10-4・・あり・・えないわ・・・」
「お、おい・・・」
「・・・まじ・・!?」
「・・・理緒さん・・?」
試合開始前まではうるさかった部員たちも皆静まり返る。
試合を間近で見ていた彩子・三井・宮城・桜木は言葉を失った。
「どうもありがとうございました」
何だお前は、と言わんばかりの視線を送る流川を前に、深々とお辞儀をする理緒。
「(・・なんだあの動きは)」
流川は驚きを隠せなかった。
まさか自分がこんな大差で、しかも女に負けるとは。
「おい」
「はい?」
「おめぇ・・何モンだ?」
鋭い目付きで理緒を正面から見つめる流川。
「何モンって・・普通のバスケ好きの女子高生ですよ?」
「嘘だ。ただバスケが好きなだけで、あんな動きが出来るか」
左右の動き、シュートまでの速さ、ドリブルのうまさ、何をとってもすごかった。
そこへ遠くから見ていた赤木、小暮、安西が理緒のところへやってきた。
「ほっほっほ、流川君。派手にやられたようですね」
「・・・・」
流川は安西に一瞬視線を向けたものの、すぐさま逸らした。
「流川君。彼女が米国レベルだよ」
「!?」
米国レベルという言葉に目を見開き、逸らした視線を安西に戻す。
「安西先生、どういう意味ですか?」
「先生は彼女をご存知なんですか?」
赤木の後に三井が続く。
「ほっほっほ。アメリカの友人から送られてきた雑誌によく載っていましたよ」
安西の言葉に、その場にいた部員全員が理緒を見る。
理緒は苦笑しながら、そんなにすごくないんですけどねと切り替えした。
「(こんなに可愛いのにここまですげえなんて・・)」
「(これだけ華奢な体のどこにあんなバネが・・・)」
「(理緒ちゃん・・・仙道に勝っただけあるわね・・)」
あの試合を見た後で、この安西の言葉。
三井や宮城達は、もはや感心する以外なかった。
「いやぁ~ルカワなんかに理緒さんの相手はつとまりませんよ!この天才が・・・」
「どいてろ」
「ふぬぅ!る、ルカワぁぁ!!」
ノリノリでやってきた桜木をどけて、流川は理緒に言った。
「おい、理緒って言ったか。お前、また俺の相手しろ」
「え?・・・はいっ!喜んで!」
まさかの流川からの申し出に満面の笑みで答えたあと、部員全員に向けて
「それではもう遅いので、私はこれで。ありがとうございました」
そう言うと、縛っていた髪をほどいてからお辞儀をした。
去っていく理緒の後姿に彩子が呼び掛ける。
「理緒ちゃん!またいつでも来てね」
「はいっ、ありがとうございます!」
部員全員が、ただただ後ろを振り返って手を振る理緒を見送った。
「ほっほっほ。どうやら雑誌に書いてあった彼女の趣味は本当のようだね」
「彼女の趣味?それはどういう・・?」
安西の言葉に三井が聞き返し、皆が安西に視線を向ける。
「彼女は人が強いといった人と勝負をするのがとても好きなようだ」
「・・はい?」
意味が分からず、戸惑う一同。
それを見て、顔の穏やかさはそのままに、安西が続ける。
「彼女、海南の制服を着てましたよね?つまり神奈川に引っ越すにあたって、一番強いと言われる学校に入学し、その部員と勝負したかったんですよ」
「・・・ということはつまり・・・」
「ふむ。牧君や神君とも勝負をしたはずですよ。あの動きを見る限り、結果は言うまでもないと思いますが。実に面白い子ですね、ほぉーほっほっほ」
そう言って安西も去っていった。
一同はそれぞれ、安西の話を頭に留めながら、先程の彼女の動きを思い返す。
そこで三井が口を開いた。
「でも俺は理緒に目ぇつけた。絶対モノにするぜ」
その三井の言葉に、焦りながら宮城が返す。
「あ、三井サンずるいっすよ。俺が先に言ったんじゃないっすか」
そんな宮城と三井の目の前に立つと、桜木が自信満々に言い放つ。
「いや、この天才桜木こそが必ず!」
「「てめーにゃ無理だ」」
間髪入れずに、三井と宮城がここぞとばかりに声をそろえて言った。
「ふん・・・理緒か、面白ぇ」
そんな彼らを横目で見ながら、流川か小さく呟いた。
こうして湘北高校バスケ部のレギュラーを虜にして去っていった理緒。
そんなことが起こっているなど露しらず・・・
「流川君、強かったしかっこよかったな~」
どうやら流川に興味を持ったご様子?
「次は翔陽の藤真さんに挑みに行こうっと」
理緒の野望(?)はまだ始まったところ。
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