④_陵南編
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仙道と勝負をすることになった理緒は、お決まりの高い位置でのポニーテールでコートに戻ってきた。
縛っただけでガラリと印象が変わるため、赤面してしまった陵南の部員たちの注目を集めていた。
「相変わらず可愛いなー」
「ん?」
「いーやっ。さてと、ルールはいつもと同じ?」
「うん、1on1の10本勝負でいこう」
田岡と陵南バスケ部員が見守る中、理緒の攻めで試合が始まった。
理緒の目つきが一瞬にして変わり、それと同時に仙道も構える。
何度か対戦している仙道は、理緒の初動に怯むことはない。
「さすがや、仙道さん・・・」
「わずかな隙もないな」
「彼女は果たしてどんな動きをするのか・・」
彦一に続き、越野、田岡が独り言のようにつぶやいた。
すると理緒が一歩踏み出した。
そして隙がないはずの仙道を巧みにかわす。
「(相変わらず速いっ!でも!)」
かわされたと思った仙道も、理緒のスピードに慣れてきているため、すぐに追いつくが
「!?さらに速く!?」
気付いた時にはボールはゴールに吸い込まれていた。
理緒の動きに、対戦相手である仙道はもとより、皆息を飲んで釘付けになる。
「な、なんやぁ!?あの動きはっ!!」
彦一が驚きの声をあげた。
それもそのはずである。
見ているだけで精一杯なものだったからだ。
理緒の動きには速さの中にも正確さが確かにあって。
更に一瞬を判断する能力や、シュートまでの速さや重心移動のスピードも常人とは違っていて。
試合は10ー4で終了した。
「ありがとうございました」
「さすがに今まで以上に速くなるのはナシでしょ」
「仙道君だって。さっきのフェイクは驚いたよ?」
「うわー、完敗だー」
すでに先ほどの試合の雰囲気とは全く違う空気がそこには流れていた。
高身長の仙道を相手にしたせいか、理緒の息もいつも以上にあがっているが、それよりもどっと疲れが出て座り込んだ仙道を見て、部員たちは驚いた。
「まさかあの仙道が、この短時間でここまで疲弊するとは・・」
「彼女のスピードに合わせるのは、それだけしんどいということだ」
「底が知れないお人や・・」
越野や魚住、彦一は信じられないものを見たかのように、思わずつぶやいた。
「いいものを見せてもらったな」
「先生・・」
理緒と仙道がタオルで汗をぬぐいながら話していると、田岡が近づいてきた。
そして皆で談笑をしている中、理緒がふと体育館にかけてある時計に目をやると、針は既に19時になろうとしていた。
「えっ、もうこんな時間!皆さん、貴重なお時間ありがとうございました」
「理緒ちゃん、もう帰っちゃうの!?」
髪をほどき、荷物を肩にかけようとする理緒に仙道が聞いた。
「うん!仙道君、またバスケやろうね」
「もちろん!!」
「では皆さんも、本当にありがとうございましたっ」
「また来るといい」
田岡が言う。
「そーですよ、また来てくださいね~」
彦一も続く。
「はいっ!それではまた!!」
そう言って理緒は、陵南の体育館を後にした。
理緒が去った後の体育館では
「ほんまにスゴかったですね!」
彦一が興奮気味に言う。
「それにしても可愛かったな・・・」
「越野、理緒ちゃんは俺のだから好きになっちゃダメだよ?」
「はっ、はぁ!?何、言って、んだ・・よ!?」
「あー!越野さん、動揺してますねー?さては・・・」
「・・うるせー!」
どうやら越野も理緒が気になってしまった様子。
そして仙道、越野の他にももう一人。
「あれ?福田?顔赤いけど?」
「・・・はっ!!・・・・俺も、狙う・・・」
「「なぁにぃ~~!!!!????」」
「フクさんまで!?要チェックやぁぁ」
―――
「あー、楽しかった!」
理緒は帰り道、1人今日の試合の余韻を楽しんでいた。
「仙道君、また腕あげてたな。次戦うのが楽しみ」
そう呟きながら、先ほど試合前に仙道に見せたバスケ雑誌の付箋ページを開く。
そこには山王工業のスタメンの紹介や試合の様子が載っていた。
「山王・・・行ってみたい・・けど・・」
仙道の話を聞いて、益々山王に興味を持ったご様子の理緒サン。
もう理緒の頭の中では、自分が山王のスタメンとの1on1をしている姿が浮かんでいた。
「でも秋田なんだよね、ちょっと遠いなー・・」
陵南の騒ぎなど露知らず。
理緒の興味は山王に注がれていた。
「とりあえず・・時間が出来たら・・だなぁ・・・」
今までの様に学校帰りに寄れる距離ではないので、機会があったらにしようと決めた理緒。
それでも興奮に似た感情を押さえられないようで、思わず手に持ったバスケ雑誌を握りしめた。
理緒の野望はまだまだ続きそうです。
縛っただけでガラリと印象が変わるため、赤面してしまった陵南の部員たちの注目を集めていた。
「相変わらず可愛いなー」
「ん?」
「いーやっ。さてと、ルールはいつもと同じ?」
「うん、1on1の10本勝負でいこう」
田岡と陵南バスケ部員が見守る中、理緒の攻めで試合が始まった。
理緒の目つきが一瞬にして変わり、それと同時に仙道も構える。
何度か対戦している仙道は、理緒の初動に怯むことはない。
「さすがや、仙道さん・・・」
「わずかな隙もないな」
「彼女は果たしてどんな動きをするのか・・」
彦一に続き、越野、田岡が独り言のようにつぶやいた。
すると理緒が一歩踏み出した。
そして隙がないはずの仙道を巧みにかわす。
「(相変わらず速いっ!でも!)」
かわされたと思った仙道も、理緒のスピードに慣れてきているため、すぐに追いつくが
「!?さらに速く!?」
気付いた時にはボールはゴールに吸い込まれていた。
理緒の動きに、対戦相手である仙道はもとより、皆息を飲んで釘付けになる。
「な、なんやぁ!?あの動きはっ!!」
彦一が驚きの声をあげた。
それもそのはずである。
見ているだけで精一杯なものだったからだ。
理緒の動きには速さの中にも正確さが確かにあって。
更に一瞬を判断する能力や、シュートまでの速さや重心移動のスピードも常人とは違っていて。
試合は10ー4で終了した。
「ありがとうございました」
「さすがに今まで以上に速くなるのはナシでしょ」
「仙道君だって。さっきのフェイクは驚いたよ?」
「うわー、完敗だー」
すでに先ほどの試合の雰囲気とは全く違う空気がそこには流れていた。
高身長の仙道を相手にしたせいか、理緒の息もいつも以上にあがっているが、それよりもどっと疲れが出て座り込んだ仙道を見て、部員たちは驚いた。
「まさかあの仙道が、この短時間でここまで疲弊するとは・・」
「彼女のスピードに合わせるのは、それだけしんどいということだ」
「底が知れないお人や・・」
越野や魚住、彦一は信じられないものを見たかのように、思わずつぶやいた。
「いいものを見せてもらったな」
「先生・・」
理緒と仙道がタオルで汗をぬぐいながら話していると、田岡が近づいてきた。
そして皆で談笑をしている中、理緒がふと体育館にかけてある時計に目をやると、針は既に19時になろうとしていた。
「えっ、もうこんな時間!皆さん、貴重なお時間ありがとうございました」
「理緒ちゃん、もう帰っちゃうの!?」
髪をほどき、荷物を肩にかけようとする理緒に仙道が聞いた。
「うん!仙道君、またバスケやろうね」
「もちろん!!」
「では皆さんも、本当にありがとうございましたっ」
「また来るといい」
田岡が言う。
「そーですよ、また来てくださいね~」
彦一も続く。
「はいっ!それではまた!!」
そう言って理緒は、陵南の体育館を後にした。
理緒が去った後の体育館では
「ほんまにスゴかったですね!」
彦一が興奮気味に言う。
「それにしても可愛かったな・・・」
「越野、理緒ちゃんは俺のだから好きになっちゃダメだよ?」
「はっ、はぁ!?何、言って、んだ・・よ!?」
「あー!越野さん、動揺してますねー?さては・・・」
「・・うるせー!」
どうやら越野も理緒が気になってしまった様子。
そして仙道、越野の他にももう一人。
「あれ?福田?顔赤いけど?」
「・・・はっ!!・・・・俺も、狙う・・・」
「「なぁにぃ~~!!!!????」」
「フクさんまで!?要チェックやぁぁ」
―――
「あー、楽しかった!」
理緒は帰り道、1人今日の試合の余韻を楽しんでいた。
「仙道君、また腕あげてたな。次戦うのが楽しみ」
そう呟きながら、先ほど試合前に仙道に見せたバスケ雑誌の付箋ページを開く。
そこには山王工業のスタメンの紹介や試合の様子が載っていた。
「山王・・・行ってみたい・・けど・・」
仙道の話を聞いて、益々山王に興味を持ったご様子の理緒サン。
もう理緒の頭の中では、自分が山王のスタメンとの1on1をしている姿が浮かんでいた。
「でも秋田なんだよね、ちょっと遠いなー・・」
陵南の騒ぎなど露知らず。
理緒の興味は山王に注がれていた。
「とりあえず・・時間が出来たら・・だなぁ・・・」
今までの様に学校帰りに寄れる距離ではないので、機会があったらにしようと決めた理緒。
それでも興奮に似た感情を押さえられないようで、思わず手に持ったバスケ雑誌を握りしめた。
理緒の野望はまだまだ続きそうです。
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