清田ver.(同級生)
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アイツにとっては、俺が1番近い存在の男のはずだった。
よくからかいあって、喧嘩して、笑い合った。
関係は“友達”だったけど、俺にとってアイツは・・理緒は特別だった。
それなのに・・・
「私ね、好きな人がいるんだ」
「っ!」
ドクン
笑顔で、しかも少し照れながらそう言われた時、心臓の鼓動が体中に響くくらい大きな音をたてた。
理緒の様子から、相手は俺じゃないって分かってたから。
俺はただの友達で、理緒の特別は違う奴。
「ふーん・・で?相手は誰なんだよ?」
努めて平静を装った声で、興味なさそうに聞いた。
本当は聞きたくないけど。
アイツの口から他の奴の名前が出ることが嫌だった。
でもアイツ、嬉しそうだったから・・・。
「えー・・ハズイなぁ・・でも信長だし、教えちゃおうかな」
“信長だし”
思いがけず自分の名前が出たことにビクっとした。
そして思う。
やっぱり俺は理緒にとって友達以上ではないと。
【でも信長(は友達)だし・・・】
頭の中で自動変換されたその言葉が、俺を支配した。
普段の俺からは想像つかないくらいの頭の回転の速さ。
こんな話が出来るくらい、俺たちの距離は近すぎたんだろうな・・。
わずかに息をはいた後、理緒は小さな声で名前を紡ぐ。
「あのね・・陵南の仙道さん・・・」
好きな奴の名前。
俺にとっては死刑宣告にも似たもの。
俺じゃないって叩きつけられる。
しかもよりによって
「仙道!?っつーか海南の奴じゃねーのかよ!?」
つい大きくなっちまった声を、アイツが制する。
顔を赤くして。
「ちょっと信長!声っ!」
両手を俺に突き出してうつむく。
耳の方までかすかに赤くなってやがる。
・・こんな理緒、初めて見る・・。
いつもふざけあってばっかだったから、照れたところなんて見たことなかった。
俺の知らない理緒の表情を、仙道が引き出している。
悔しいとか嫉妬とかそんなことよりも、理緒の表情から目が離せなかった。
笑顔も、怒った顔も、うつむき顔も、俺の知っている理緒の表情は全部好きなのに・・
今まで見たことのない、この照れた顔が1番きれいに思えた。
好きな男の話をしてくる理緒。
ソイツの名前まで俺に教えてきた理緒。
俺は友達なんだと突きつけた理緒。
なんだコイツって思う。
俺に見せたこともない表情で。
だけどそのせいで、また俺は好きになっちまった。
この心臓の鼓動が何よりの証拠だと教えられる。
俺はバカすぎる。
他の男を想う女に惚れ直すなんて。
仙道のどこがいいのか。
それは理緒にしか分からない。
でも理緒は、俺を見る目とは違う目で仙道を見てる。
それがどうしようもなく悔しい。
きっと、俺が仙道にバスケで勝ったとしても・・・
理緒は俺を好きにならない。
でも俺にはバスケしかねぇから。
俺は俺のポジションで、アイツを振り向かせる。
“親しい男友達”のポジションで。
~Fin.~
よくからかいあって、喧嘩して、笑い合った。
関係は“友達”だったけど、俺にとってアイツは・・理緒は特別だった。
それなのに・・・
「私ね、好きな人がいるんだ」
「っ!」
ドクン
笑顔で、しかも少し照れながらそう言われた時、心臓の鼓動が体中に響くくらい大きな音をたてた。
理緒の様子から、相手は俺じゃないって分かってたから。
俺はただの友達で、理緒の特別は違う奴。
「ふーん・・で?相手は誰なんだよ?」
努めて平静を装った声で、興味なさそうに聞いた。
本当は聞きたくないけど。
アイツの口から他の奴の名前が出ることが嫌だった。
でもアイツ、嬉しそうだったから・・・。
「えー・・ハズイなぁ・・でも信長だし、教えちゃおうかな」
“信長だし”
思いがけず自分の名前が出たことにビクっとした。
そして思う。
やっぱり俺は理緒にとって友達以上ではないと。
【でも信長(は友達)だし・・・】
頭の中で自動変換されたその言葉が、俺を支配した。
普段の俺からは想像つかないくらいの頭の回転の速さ。
こんな話が出来るくらい、俺たちの距離は近すぎたんだろうな・・。
わずかに息をはいた後、理緒は小さな声で名前を紡ぐ。
「あのね・・陵南の仙道さん・・・」
好きな奴の名前。
俺にとっては死刑宣告にも似たもの。
俺じゃないって叩きつけられる。
しかもよりによって
「仙道!?っつーか海南の奴じゃねーのかよ!?」
つい大きくなっちまった声を、アイツが制する。
顔を赤くして。
「ちょっと信長!声っ!」
両手を俺に突き出してうつむく。
耳の方までかすかに赤くなってやがる。
・・こんな理緒、初めて見る・・。
いつもふざけあってばっかだったから、照れたところなんて見たことなかった。
俺の知らない理緒の表情を、仙道が引き出している。
悔しいとか嫉妬とかそんなことよりも、理緒の表情から目が離せなかった。
笑顔も、怒った顔も、うつむき顔も、俺の知っている理緒の表情は全部好きなのに・・
今まで見たことのない、この照れた顔が1番きれいに思えた。
好きな男の話をしてくる理緒。
ソイツの名前まで俺に教えてきた理緒。
俺は友達なんだと突きつけた理緒。
なんだコイツって思う。
俺に見せたこともない表情で。
だけどそのせいで、また俺は好きになっちまった。
この心臓の鼓動が何よりの証拠だと教えられる。
俺はバカすぎる。
他の男を想う女に惚れ直すなんて。
仙道のどこがいいのか。
それは理緒にしか分からない。
でも理緒は、俺を見る目とは違う目で仙道を見てる。
それがどうしようもなく悔しい。
きっと、俺が仙道にバスケで勝ったとしても・・・
理緒は俺を好きにならない。
でも俺にはバスケしかねぇから。
俺は俺のポジションで、アイツを振り向かせる。
“親しい男友達”のポジションで。
~Fin.~
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