譲れない想い
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「おはよーございます、牧先輩」
「おぉ、理緒。おはよう」
俺の好きな子は、牧さんが好きだ・・と思う。
「おはよー、信長」
「お、おう」
突然自分に向けられた顔に、一瞬ひるみながらも返答する。
「どしたの?朝から変な顔して」
「いや、なんでもねぇ」
「あっ、そう?」
やべぇ、やべぇ。
まさか『理緒の好きな人を考えてた』なんて言えねーし。
っつーか朝から何を気にしてんだ、俺は。
でもこの2人を見ていると、気にせずにはいられない。
そもそも何で俺がこんな事を思い始めたかといえば、理緒と牧さんは仲がいい。
そりゃあもう、付き合ってるって言っても誰も疑わねぇくらいだ。
もちろんお互いがどう思ってるかとか、そういう事は俺には分からねぇ。
でもそんな理緒と牧さんの関係を羨ましく思いながらも、俺は誰にも譲れないくらい、理緒が好きなんだ。
***
「はぁ~、なんなんですかね」
「何が?」
部活が始まる前の部室で、大きな溜め息をつきながら神さんに問いかける。
すると軽く呆れ顔の神さんから、至極当然な返答が。
神さんに部室で理緒の事を相談するのも日課になってきたなぁ。
俺の気持ちが神さんにバレてからは、ほぼ毎日聞いてもらっている。
「だから、理緒と牧さんの関係っすよ」
「あぁ。信長の話は唐突だし、主語も何もないからよく分かんないんだよね」
「神さん・・ひどいっす」
そしていつもこうやって、話の内容とは一切無関係なところを指摘されてヘコむ。
切ないけど、これまた日課。
「理緒と牧さんは別に、信長が思ってるような関係はないと思うけど?」
「あんなに仲が良さそうなのに?」
「まぁ本人から聞いたわけじゃないから、分からないけど。悩むくらいなら聞いてみたらいいのに」
そうなんだけど・・・聞けたらこんなに毎日同じような話題で悩まない。
「ほら、信長。そろそろタイムリミット。部活始まるよ」
「・・はーい」
神さんと体育館へ足を進める。
するといつも通り、ショックな光景が目に入る。
「牧先輩の練習メニューはハンパじゃないですね」
「そうか?考えたことないが・・・」
「私もこれくらい練習したら体力つきますかね?」
「ははっ、理緒には無理だな」
「失礼です!牧先輩!!」
理緒の頭をくしゃくしゃ撫でる牧さん。
めちゃめちゃ仲良い2人に、なんだかめげそうになる。
なんか見るたびに仲良くなってる気がする。
「神さん、あの2人って・・・」
「付き合ってない・・・とは言い切れないかもね」
神さんから真顔で、ある意味トドメとも言える言葉が放たれ、思わずうなだれそうになる。
そこは否定しておいて欲しかった。
でも本当にいい雰囲気なんだよなー・・。
内心穏やかじゃねーんだけど、理緒と牧さん、本当に似合ってるし。
身長差もちょうどいい感じだし。
・・ってか俺!
何であの二人がどれだけ似合うか分析しちゃってんの!!
あ~~何でよりによって他の男、しかも牧さんを好きな女を好きになっちゃうかな、俺!!
湘北の赤毛ザルとかが相手だったら絶対勝てんのになー。
でも牧さんだからしょうがないとは思わない。
だって俺はアイツを誰にも譲れないんだから。
その日もいつものように練習にうちこんだ。
バスケをしてる間は余計な事を考えなくてすむし。
なにより、牧さんを恋敵としてじゃなくて、尊敬する先輩として見れるから。
「はい、信長。タオルだよ~」
「おう、悪ぃな」
「今日はヤケに張り切ってるね」
「嘘!マジで?」
「あれ?自覚なし??」
意外そうに首をかしげる理緒。
いつも通りだと思うけど・・・何かが違って見えるのか?
「あ~~俺はいつも張り切って部活やってるぞ?」
もしかしたら牧さんへの対抗心がプレーに出てるのかも。
俺はバレないようにごまかした。
「ははっ、そうだね。張り切りすぎて倒れないようにね~」
「お、おう!」
そう言って理緒は笑った。
笑顔で皆にタオルを配り歩く理緒を見てると、やっぱ可愛い。
さっきの首をかしげた時も思ったけど。
こういう何気ないところでも、いつも好きなんだなぁと思う。
たとえ誰が相手でも、絶対に渡せない、譲れない。
それが尊敬する牧さんだとしても。
―――
「あ~~疲れたぁ。今日もハードだった」
「信長はペース配分ってものが出来ないのが傷だよね」
「痛いところをつかないで下さいよ、神さん」
練習が終わり、水飲み場で顔を洗う。
熱気で暑くなった頭が冷えるこの瞬間が好きなんだよな~。
「じゃあ、俺はシュート練するから」
そう言って、体育館に戻る神さんを見送る。
あんだけキツイ練習量をこなした後でも、毎日かかさずやれるって本当にすげぇ。
タオルで顔を拭きながら部室前まで行くと、声が聞こえてきた。
「ん?・・・理緒と牧さん?」
ドアの外で部室の中をうかがう。
話してる内容まではうまく聞こえないものの、声は確かに理緒と牧さんだ。
「何話してんだろ?」
少しドアを開けてみる。
さっきよりクリアに聞こえる声と、牧さんの後姿が見えた。
「・・が好きなんだ。」
・・・牧さん?好きって何・・
は?これってもしかして告白シーン!?
しかも相手は理緒なわけ!?
「実は私も―――」
ダメだ、ダメだ。絶対に譲れないんだ!
誰にも、たとえ牧さんでも理緒は渡さない、渡せないって思うから。
「ストーーーーップ!!」
俺は後先考えずに部室に駆け込んで叫んだ。
「清田?」
「信長!?」
「ダメなんです」
しっかりと牧さんを見据える。
「牧さん、俺、理緒が好きなんです。たとえ牧さんでも譲れないんです!」
すごく大事で、大好きだから。
今ここで言わなかったら、俺はきっとずっと後悔する自信があった。
「おい清田?何の話だ?」
「何の話って・・」
「『たとえ牧さんでも譲れない』って」
「え、だって牧さん、理緒の事が好きなんじゃないんですか?」
「ちょ、ちょっと、信長?何言ってるの?」
なんか・・・若干話の雲行きが怪しいんですけど・・・
「だって今、牧さん理緒に告白してたじゃないっすか」
「「告白!?」」
理緒と牧さんが声を揃えて過剰ともいえるくらいの反応をする。
さすがにここまでだと・・アレ?違う・・?
「・・俺、牧さんが理緒に『好きなんだ』って言ってるところを聞いたから・・・」
「なんだ。それで告白だと思ったのか」
牧さんは呆れたようにため息を1つ吐いて、俺の髪の毛をわしゃわしゃ撫でた。
「嫌だな~、信長は」
牧さんと理緒が笑っているのを見て、思わず力が抜けてその場に座り込む。
俺1人、よく意味が理解できてない感じなんだけど。
理緒は俺の前に来てしゃがむと、雑誌を開いて指さした。
「信長、こ・れ」
理緒が見せたのはバスケ雑誌に載ってるある選手の記事だった。
「理緒とこの雑誌の選手について話しててな。俺がこの選手のプレーが好きだっていう話だ」
は?
「私も最近知った選手で気になっててね。だから告白でもなんでもないのよ~」
え?
「じゃ、じゃあ――」
「清田の勘違いってことだな」
やってしまった・・言葉が出ない。
「お、だいぶ話し込んでしまったな。練習が終わったら監督のところへ来るよう言われていてな。俺はもう行くぞ、お前らも早く帰れよ」
牧さんはそう言うと、俺と理緒を部室に残して監督のところへ行ってしまった。
勘違いで結果的に良かったけど・・急に恥ずかしさがこみあげてくる。
だって俺すげぇ事言ったってか、叫んだ気ぃすんだけど・・・
「ねぇ、信長」
「おぅ!?あ、あぁ」
気まずい沈黙を破るような理緒の呼びかけに、つい動揺を隠せずもとっさに返事をする。
「さっきの告白・・・本気なの?」
!!いきなり核心ついてきたよ!
当たり前っちゃあ当たり前だけど・・・。
でもいくら勢いとはいえ、あの気持ちは嘘じゃない。
「・・・おぉ。勢いみたいな感じで言っちまったけど、俺は本気だ」
「そっか」
覚悟を決めて伝え直すも、妙な沈黙が緊張を煽る。
もう自分からは何も言えず、理緒から目をそらして軽く俯いた。
すると理緒は、小さく息を吐いてから
「私も好きです」
そう言った。
一瞬耳がおかしくなったのかと思うほどに、嬉しさよりも驚きが先に立つ。
「は?・・・えっ!?だってお前、牧さんは?」
「はぁ!?何で牧先輩!?」
「いや、だって牧さんとすげぇ仲良いから、俺はてっきり――」
俺の反応に、理緒はあからさまに大きなため息をついた。
「あのね、何を勘違いしたかわかんないけど、私がずっと好きだったのは信長だけ」
一瞬呆れ顔をしたあとに、照れながら笑ってそういう理緒が可愛いすぎて、俺は思わずそっと理緒を抱きしめた。
緊張がMAXだった反動なのか、後から来る嬉しさにどうにかなりそうだ。
「俺、本当にダメだと思ってた。あ~すげぇ力抜けてもう立てねぇ!」
「あははっ、まさかぁ!」
「マジで!!!」
やっと手に入れた、腕の中の理緒の感触を確かめる。
「理緒・・・大好きだ・・・」
「うん、私も」
こうして俺の悩みはまさかのタイミングで、一気に解決した。
勘違いでも、あの時言えてよかった。
だって、絶対に誰にも譲れないんだから。
.
「おぉ、理緒。おはよう」
俺の好きな子は、牧さんが好きだ・・と思う。
「おはよー、信長」
「お、おう」
突然自分に向けられた顔に、一瞬ひるみながらも返答する。
「どしたの?朝から変な顔して」
「いや、なんでもねぇ」
「あっ、そう?」
やべぇ、やべぇ。
まさか『理緒の好きな人を考えてた』なんて言えねーし。
っつーか朝から何を気にしてんだ、俺は。
でもこの2人を見ていると、気にせずにはいられない。
そもそも何で俺がこんな事を思い始めたかといえば、理緒と牧さんは仲がいい。
そりゃあもう、付き合ってるって言っても誰も疑わねぇくらいだ。
もちろんお互いがどう思ってるかとか、そういう事は俺には分からねぇ。
でもそんな理緒と牧さんの関係を羨ましく思いながらも、俺は誰にも譲れないくらい、理緒が好きなんだ。
***
「はぁ~、なんなんですかね」
「何が?」
部活が始まる前の部室で、大きな溜め息をつきながら神さんに問いかける。
すると軽く呆れ顔の神さんから、至極当然な返答が。
神さんに部室で理緒の事を相談するのも日課になってきたなぁ。
俺の気持ちが神さんにバレてからは、ほぼ毎日聞いてもらっている。
「だから、理緒と牧さんの関係っすよ」
「あぁ。信長の話は唐突だし、主語も何もないからよく分かんないんだよね」
「神さん・・ひどいっす」
そしていつもこうやって、話の内容とは一切無関係なところを指摘されてヘコむ。
切ないけど、これまた日課。
「理緒と牧さんは別に、信長が思ってるような関係はないと思うけど?」
「あんなに仲が良さそうなのに?」
「まぁ本人から聞いたわけじゃないから、分からないけど。悩むくらいなら聞いてみたらいいのに」
そうなんだけど・・・聞けたらこんなに毎日同じような話題で悩まない。
「ほら、信長。そろそろタイムリミット。部活始まるよ」
「・・はーい」
神さんと体育館へ足を進める。
するといつも通り、ショックな光景が目に入る。
「牧先輩の練習メニューはハンパじゃないですね」
「そうか?考えたことないが・・・」
「私もこれくらい練習したら体力つきますかね?」
「ははっ、理緒には無理だな」
「失礼です!牧先輩!!」
理緒の頭をくしゃくしゃ撫でる牧さん。
めちゃめちゃ仲良い2人に、なんだかめげそうになる。
なんか見るたびに仲良くなってる気がする。
「神さん、あの2人って・・・」
「付き合ってない・・・とは言い切れないかもね」
神さんから真顔で、ある意味トドメとも言える言葉が放たれ、思わずうなだれそうになる。
そこは否定しておいて欲しかった。
でも本当にいい雰囲気なんだよなー・・。
内心穏やかじゃねーんだけど、理緒と牧さん、本当に似合ってるし。
身長差もちょうどいい感じだし。
・・ってか俺!
何であの二人がどれだけ似合うか分析しちゃってんの!!
あ~~何でよりによって他の男、しかも牧さんを好きな女を好きになっちゃうかな、俺!!
湘北の赤毛ザルとかが相手だったら絶対勝てんのになー。
でも牧さんだからしょうがないとは思わない。
だって俺はアイツを誰にも譲れないんだから。
その日もいつものように練習にうちこんだ。
バスケをしてる間は余計な事を考えなくてすむし。
なにより、牧さんを恋敵としてじゃなくて、尊敬する先輩として見れるから。
「はい、信長。タオルだよ~」
「おう、悪ぃな」
「今日はヤケに張り切ってるね」
「嘘!マジで?」
「あれ?自覚なし??」
意外そうに首をかしげる理緒。
いつも通りだと思うけど・・・何かが違って見えるのか?
「あ~~俺はいつも張り切って部活やってるぞ?」
もしかしたら牧さんへの対抗心がプレーに出てるのかも。
俺はバレないようにごまかした。
「ははっ、そうだね。張り切りすぎて倒れないようにね~」
「お、おう!」
そう言って理緒は笑った。
笑顔で皆にタオルを配り歩く理緒を見てると、やっぱ可愛い。
さっきの首をかしげた時も思ったけど。
こういう何気ないところでも、いつも好きなんだなぁと思う。
たとえ誰が相手でも、絶対に渡せない、譲れない。
それが尊敬する牧さんだとしても。
―――
「あ~~疲れたぁ。今日もハードだった」
「信長はペース配分ってものが出来ないのが傷だよね」
「痛いところをつかないで下さいよ、神さん」
練習が終わり、水飲み場で顔を洗う。
熱気で暑くなった頭が冷えるこの瞬間が好きなんだよな~。
「じゃあ、俺はシュート練するから」
そう言って、体育館に戻る神さんを見送る。
あんだけキツイ練習量をこなした後でも、毎日かかさずやれるって本当にすげぇ。
タオルで顔を拭きながら部室前まで行くと、声が聞こえてきた。
「ん?・・・理緒と牧さん?」
ドアの外で部室の中をうかがう。
話してる内容まではうまく聞こえないものの、声は確かに理緒と牧さんだ。
「何話してんだろ?」
少しドアを開けてみる。
さっきよりクリアに聞こえる声と、牧さんの後姿が見えた。
「・・が好きなんだ。」
・・・牧さん?好きって何・・
は?これってもしかして告白シーン!?
しかも相手は理緒なわけ!?
「実は私も―――」
ダメだ、ダメだ。絶対に譲れないんだ!
誰にも、たとえ牧さんでも理緒は渡さない、渡せないって思うから。
「ストーーーーップ!!」
俺は後先考えずに部室に駆け込んで叫んだ。
「清田?」
「信長!?」
「ダメなんです」
しっかりと牧さんを見据える。
「牧さん、俺、理緒が好きなんです。たとえ牧さんでも譲れないんです!」
すごく大事で、大好きだから。
今ここで言わなかったら、俺はきっとずっと後悔する自信があった。
「おい清田?何の話だ?」
「何の話って・・」
「『たとえ牧さんでも譲れない』って」
「え、だって牧さん、理緒の事が好きなんじゃないんですか?」
「ちょ、ちょっと、信長?何言ってるの?」
なんか・・・若干話の雲行きが怪しいんですけど・・・
「だって今、牧さん理緒に告白してたじゃないっすか」
「「告白!?」」
理緒と牧さんが声を揃えて過剰ともいえるくらいの反応をする。
さすがにここまでだと・・アレ?違う・・?
「・・俺、牧さんが理緒に『好きなんだ』って言ってるところを聞いたから・・・」
「なんだ。それで告白だと思ったのか」
牧さんは呆れたようにため息を1つ吐いて、俺の髪の毛をわしゃわしゃ撫でた。
「嫌だな~、信長は」
牧さんと理緒が笑っているのを見て、思わず力が抜けてその場に座り込む。
俺1人、よく意味が理解できてない感じなんだけど。
理緒は俺の前に来てしゃがむと、雑誌を開いて指さした。
「信長、こ・れ」
理緒が見せたのはバスケ雑誌に載ってるある選手の記事だった。
「理緒とこの雑誌の選手について話しててな。俺がこの選手のプレーが好きだっていう話だ」
は?
「私も最近知った選手で気になっててね。だから告白でもなんでもないのよ~」
え?
「じゃ、じゃあ――」
「清田の勘違いってことだな」
やってしまった・・言葉が出ない。
「お、だいぶ話し込んでしまったな。練習が終わったら監督のところへ来るよう言われていてな。俺はもう行くぞ、お前らも早く帰れよ」
牧さんはそう言うと、俺と理緒を部室に残して監督のところへ行ってしまった。
勘違いで結果的に良かったけど・・急に恥ずかしさがこみあげてくる。
だって俺すげぇ事言ったってか、叫んだ気ぃすんだけど・・・
「ねぇ、信長」
「おぅ!?あ、あぁ」
気まずい沈黙を破るような理緒の呼びかけに、つい動揺を隠せずもとっさに返事をする。
「さっきの告白・・・本気なの?」
!!いきなり核心ついてきたよ!
当たり前っちゃあ当たり前だけど・・・。
でもいくら勢いとはいえ、あの気持ちは嘘じゃない。
「・・・おぉ。勢いみたいな感じで言っちまったけど、俺は本気だ」
「そっか」
覚悟を決めて伝え直すも、妙な沈黙が緊張を煽る。
もう自分からは何も言えず、理緒から目をそらして軽く俯いた。
すると理緒は、小さく息を吐いてから
「私も好きです」
そう言った。
一瞬耳がおかしくなったのかと思うほどに、嬉しさよりも驚きが先に立つ。
「は?・・・えっ!?だってお前、牧さんは?」
「はぁ!?何で牧先輩!?」
「いや、だって牧さんとすげぇ仲良いから、俺はてっきり――」
俺の反応に、理緒はあからさまに大きなため息をついた。
「あのね、何を勘違いしたかわかんないけど、私がずっと好きだったのは信長だけ」
一瞬呆れ顔をしたあとに、照れながら笑ってそういう理緒が可愛いすぎて、俺は思わずそっと理緒を抱きしめた。
緊張がMAXだった反動なのか、後から来る嬉しさにどうにかなりそうだ。
「俺、本当にダメだと思ってた。あ~すげぇ力抜けてもう立てねぇ!」
「あははっ、まさかぁ!」
「マジで!!!」
やっと手に入れた、腕の中の理緒の感触を確かめる。
「理緒・・・大好きだ・・・」
「うん、私も」
こうして俺の悩みはまさかのタイミングで、一気に解決した。
勘違いでも、あの時言えてよかった。
だって、絶対に誰にも譲れないんだから。
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