BK交換日記 ~ 夏のメモリー ~

晴れ

◆投稿日時:2015-06-24 23:58:58

6時。起床。やけに暑く目覚めの悪い朝だった。
それもそのはずで、いつの間に潜り込んだのかケビンが横で寝ていた。
昨夜のあの状況でよく来れたもんだ。気付かず熟睡していた俺も大概だが。

いい夢でも見ているのか半笑いの寝顔が薄気味悪くてならず、一瞬、蹴り飛ばしたくなった・・・・・が、やめておいた。超人同士とはいえ不意討ちの蹴りはよくない、俺は暴力亭主にはなりたくないからな。

起きてから洗濯をした。今日はケビンに任せたくない。
内側に印をつけておいた下着は洗濯機の中に返還されていた。まさかホテルで既に盗まれていたとは。しかも脱いだものを、洗濯もしないまま・・・・あいつは本物の変態だとしか思えない。
昔よく日本で騒がれていた、ブルセラ、というのを不意に思い出した。もちろん俺は興味などなかったが、ケビンのような奴がいるからこの世はおかしくなるのだろう。
俺が他人ならばケビンは立派な下着泥棒、警察につき出せる。
超人だからと人間社会の法律を無視して良いわけがない。ましてや正義超人たる者、下着泥棒などけしからん行為だ。
矯正の仕方について、そろそろ専門家に相談すべきかも知れない。

ケビンが起きてくる前に郵便が届いた。待っていた手紙の返事がやっと来たわけだ。
答えはOK、断られたら仕方ないと思っていたが、快諾されて幸いだ。これでまた彼に恩がひとつ増えてしまったが、いつか必ず何かしらの形で返したい。
特に今回はケビンが世話になるのだから、倍以上で返さねば。


10時過ぎ。やっとリビングに顔を出したケビン。洗濯する気があったらもっと早く起きやがれ馬鹿、とは言わず朝の挨拶から普通に接した。
横に寝ていたことについて問うこともせず、昨夜の話を蒸し返しもせず、殊更普段通りに。
手紙の返事が来たおかけだぞ、ケビン。俺は少しばかり機嫌が良くなったからな。

昼飯の後でケビンに出発の日を告げた。詳細は現地で彼に聞けばいい。どんなメニューが用意されているかは知らんが、可愛い子には旅をさせろ、だ。
ケビンが成長して帰ってくることを期待しつつ待つとしよう。

今夜から出発前夜まではベッドを共にしてもいい。
その代わり、俺を怒らせるな。


以上。
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