無自覚に、バグる。-2

  • 瀬名 眞白

    いや、でも俺、さっき入ったしな…。

  • 鷹野 光星

    じゃあ、俺の背中を流してくれる?
    そのときに話を聞かせて…?

  • 瀬名 眞白

    ああ、それなら、もちろんいいぜ。

  • と快諾して、光星のバスタイムに付き合った俺だったが――

  • 瀬名 眞白

    (……このキスマークの数よ…)

  • ベッドからそっと抜け出した俺は、洗面台の鏡で自分の上半身を見ながら苦笑を漏らす。

  • 浴室内とベッドの両方の場で、甘く激しく俺のことを抱いた光星は、

  • 俺の首筋、胸…広範囲にキスの赤い花びらのような痕を散らして、今は満足した無邪気な子どものようにスヤスヤと眠っていた。

  • 瀬名 眞白

    (光星、酔っぱらったらキス魔になるんか…)

  • さっきまでの互いの熱い絡みが脳裏を巡って、ぼんやりと思っていたが。

  • 瀬名 眞白

    …、

  • 瀬名 眞白

    (いやそれ、俺限定でな?!)

  • 途端にあらぬ危機感を感じて、ベッドで眠る光星に向けて注意喚起の眼差しを投げた。

  • 瀬名 眞白

    (これからも付き合いで飲むことはあるだろうけど…、)

  • 無自覚なそのバグは、俺だけに限定発動で。

  • 酔っぱらった光星が他の人に対して『キス魔』になりませんように。

  • 瀬名 眞白

    (…ま、俺だけだよな、光星…)

  • 深い眠りの中にいる光星を起こさないように、再びその隣に潜り込んだ俺は、

  • 目に映る滑らかな頬に小さくキスを落として静かに瞳を閉じた。

  • 瀬名 眞白

    (…おやすみ、光星)

  • 鷹野 光星

    ―――

  • 無自覚に、バグる。 END

  • お・ま・け
  • 次の日のブランチタイム――

  • 鷹野 光星

    …!

  • 瀬名 眞白

    …ん?どうした?

  • 鷹野 光星

    い、いや…、

  • 鷹野 光星

    (眞白の首筋のキスマーク…いくつかあるように見えるが…、)

  • 鷹野 光星

    (なぜあんなに…、)

  • 瀬名 眞白

    (電子レンジ、ピッ)…~~♪

  • 鷹野 光星

    (まさか…、まさかだとは思うが、他の男と――)

  • 鷹野 光星

    (い…いや、眞白に限ってそんなことはありえないっ…)

  • 瀬名 眞白

    …よっし、

  • 瀬名 眞白

    キムチチャーハン、あったまったぞー。

  • 瀬名 眞白

    ほら。
    うまいから食べてみ?

  • 鷹野 光星

    あ、ああ…、ありがとう…。

  • 瀬名 眞白

    飲み物、麦茶でいいか?

  • 鷹野 光星

    む、麦茶でいい…(しどろもどろ

  • 瀬名 眞白

    (麦茶を注いで)……はい。ココ置くな?

  • 鷹野 光星

    う、うん、ありがとう。

  • 鷹野 光星

    ……(もぐもぐ

  • 瀬名 眞白

    ……

  • 瀬名 眞白

    (光星、めっちゃキョドッてるなあ)

  • 瀬名 眞白

    (さっきから俺の首筋こっそり見てんのバレバレなんだけど)

  • 鷹野 光星

    …(もぐもぐ、チラッ

  • 瀬名 眞白

    (上半身にも、光星がつけたキスマークが散らばってんだけどな…)

  • 鷹野 光星

    ……(麦茶ごくごく…

  • 鷹野 光星

    ……(再びもぐもぐ

  • 瀬名 眞白

    …な、光星、

  • 鷹野 光星

    …うん…、?(もぐ…

  • 瀬名 眞白

    昨日の夜、
    光星が飲み会から帰ってきてから、俺とエッチしたの覚えてる?

  • 鷹野 光星

    ……ああ、もちろん覚えてる。

  • 鷹野 光星

    それがどうかしたのか?

  • 瀬名 眞白

    …、

  • 瀬名 眞白

    別に。ふと思っただけ。

  • 鷹野 光星

    そ、そうか…(もぐもぐ…

  • 鷹野 光星

    (昨夜は俺と愛し合ったし…、)

  • 鷹野 光星

    (俺のいない間に他の男と――というわけではないよな…?)

  • 鷹野 光星

    (…な、なにを考えてるんだ俺は…、眞白が俺を裏切るようなことなんてしない)

  • 瀬名 眞白

    (なるほど。ヤッたことは覚えてても、キスマークのことまでは記憶にねーのか…)

  • 瀬名 眞白

    (見た目じゃ分かりにくかったけど、かなり酔ってたっぽいし…)

  • 鷹野 光星

    ……(チラッ、もぐもぐもぐ…

  • 瀬名 眞白

    (まだ気にしてる…)

  • 瀬名 眞白

    (なんだこれ、気にしながらメシを食う小動物か?)

  • 瀬名 眞白

    (…リス…、シマリスか?)

  • 鷹野 光星

    ……(もぐもぐ、チラッ

  • 瀬名 眞白

    (…ぐは、なにこれ、可愛すぎるんだけど)

  • 瀬名 眞白

    …どう?キムチチャーハン、

  • 瀬名 眞白

    うまい?

  • 鷹野 光星

    ん…、?

  • 鷹野 光星

    もちろん、すごくおいしいよ、ありがとう(もぐもぐもぐ…

  • 鷹野 光星

    眞白はほんとに料理が上手だ。

  • 瀬名 眞白

    ありがと。

  • 鷹野 光星

    (…と言いつつ、)

  • 鷹野 光星

    (キスマークが気になって、いつもより味をしっかり堪能できない…)

  • 瀬名 眞白

    (…頑張って取り繕ってんなー)

  • 鷹野 光星

    ……(もぐもぐ…もぐもぐ…

  • 瀬名 眞白

    (うー…マジで可愛い)

  • 鷹野 光星

    (キスマークのこと、どうやって切り出そうかな…。もしも嫌な返事が返ってきたら…)

  • 鷹野 光星

    (そう考えると怖くて聞けない…)

  • 鷹野 光星

    ……(もぐもぐもぐ…

  • 瀬名 眞白

    (たまらん…)

  • 瀬名 眞白

    ……、

  • 瀬名 眞白

    (キスマークの犯人が光星だってこと、まだ内緒にしとこ♪)

  • 鷹野 光星

    ……(もぐもぐ、チラッ

  • 瀬名 眞白

    ……(ニヤニヤ♪

  • そんなこんなで、

  • 光星が眞白にキスマークを付けた張本人が自分だと知るのは、ここから1時間ほどたった後…

  • お酒に強いはずの自分が仮面を剝がされるように、

  • 心の奥底に眠るある種の『独占欲』を初めて知ることになった、光星なのでした。

  • おまけ 了


  • 【あとがき】まずは、お読みくださりありがとうございます(多謝♡

    お酒に酔ったときの光星を書きました“φ(・ω・。*)カキカキ
    ちょっと後半、すごく短くなってしまってすみませんσ( ̄∇ ̄; )
    微エロ要素を入れようかなと思ったんですが、この前のお話でもちょっと書いたしなあと思ってやめまして、その分「おまけ」を入れてみました“φ(・ω・。*)カキカキカキカキ

  • 光星は酔っぱらうと、眞白につきまといます笑
    眞白が、『保育士さんみたい』だと作中で感じていますが、実はちょっと違って、光星の中で『納得しないと』おそらく眞白から離れません。
    今回も、最初はお風呂で背中を流してもらいながら、眞白の一日をきちんと聞き取り調査?をしていました笑

  • そして、本能の赴くままに眞白を甘く激しく蹂躙しちゃう♡
    光星はお酒が強いのでほとんど酩酊することがないのですが、
    <潜在意識にある『独占欲』がゆるゆるっと出てきちゃう=行為のときにキスマークを付けまくる>…になっちゃうんですね。
    そしてそのキスマーク=独占欲のことは、お酒で記憶が飛ばないはずの光星は忘れちゃってるという…w

  • いつもより激しくもある攻めの光星に、眞白はドギマギしたのではないかと思います……ちょっと、PODCASTに書いてみようかな笑

    眞白が光星にお風呂で話を聞かせてほしいと言われたとき、
    『俺もう入ったしな』的なことをサラッと切り返しましたが、この部分、眞白の根がドライなところが出ましたw

  • ここが他の勝生や逆に光星だったら「いいよ」とだけ答えて、一緒にお風呂に入るだろうなと、書きながら思いました“φ(・ω・。*)カキカキカキカキ

    碧芭だったらたぶん、
    『えー、僕もう先に入っちゃったよ。言ってくれたら待ってたのにー。…でも、もう一度入る♪』…って言いそうだなw

  • ちなみに、眞白が酔ったときどうなるのかのお話は、勝生視点のEPISODE【ひらがなのキミ】で書いてますので、まだご覧になっていない方はぜひ♪

    眞白もまた違った意味でヤバイです、お酒に酔うと笑

  • エピソード話、みなさんに楽しんでもらえると嬉しいです♡


    ゆさみん

タップで続きを読む