念い
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………・
日吉君、色々ごめんね
助けてくれてありがとう
そして今日まで付き合ってくれてありがとうね
部活頑張ってね
体には気をつけてね
……………………
…………………
このメールが来た時、一瞬の目の前が暗くなった
自分の気持ちが信じられず、あえてメールも返さず、会いに来てくれた花岡先輩に冷たく突き放した
こうなるように仕向けたのは自分だったはずなのに
なにがしたいのか分からなくなっていた
翌日の朝練、ゴチャゴチャの頭のまま練習に打ち込んでいたら体勢を崩しまずいと思った瞬間には手遅れで捻挫をしてしまった
昼休みに部長が教室にきて
放課後綾小路先輩が手配してくれた病院に行くことになり内心面倒だとは思ったがどっちみちこの足で部活は出来ないと思い頷いた
放課後、部長が手配した車に乗り込み病院に行けばすぐに処置室で診断を受け足をぐるぐる巻にされてしまい内心溜息をつきながらロビーまでいくと今は会いたくない人に出くわした
「こんなところで会うとは思いませんでしたわ…どうしましたの?」
綾小路先輩の問いかけに花岡先輩がこちらを見てきて思わず視線を反らす
『えっ、と、ちょっと叔父さんの知り合いのおばあさんが腰痛めちゃって、その付き添い』
「そうでしたの…」
『唯達は?日吉君足捻ったって跡部が言ってたけど…大丈夫そう?』
「ええ、少し安静にすれば問題ないようですわ…無理しないように強制的にギプスと松葉杖をつけましたけど」
『厳重に巻かれたねぇ…大変だ…日吉君、お大事にね』
「…はい、ありがとうございます」
心配そうな声音がきこえるも視線を合わさないまま答える
「あ、そうだ…彩、わたくしお父様に話しがありまして少しだけ日吉様とここで待っていてもらえません?」
「なっ、俺は1人で『変に動かないように見張っとけばいいんだね』ちょっ」
まさかの展開に日吉は目を見開き首を振るも彩に遮られ少し会話をした後に綾小路先輩はどこかに行ってしまう
どうしろってんだ……
『…遮ってごめんね…とりあえず松葉杖も疲れるだろうし座りなよ』
先輩の言葉に日吉は何も言わず座ると1つ席を開けて座り沈黙が続く
『……ごめんね、日吉くん』
「……………」
彩が口を開いても何も言えずただぐるぐる巻にされた足を睨む
『私、昔友達に距離感が近いって怒られた事があったから注意してたんだけど…また、やっちゃったみたい…』
違う、先輩が悪いわけじゃない…
『日吉くんとやり取りするのが毎日楽しくて…側にいるとポン太と一緒に居るときみたいに心地良くて…お見舞いに来てくれた時もそうだった…あの空間が気持ちよくて、温かくて…だから多分糧が外れたんだと思う…ごめんね…もう私に構わなくていいからね』
彩の言葉に息を詰め顔を向けると差し出される封筒
「なんですか、これ…」
やっと絞り出した声が震える
『お見舞いに来てくれた時に立て替えてくれまお金…これで、終わり』
終わり…これで、本当に…?
『日吉くんたら私が最後に連絡した翌日にこんな捻挫するから私のせいだと思ったんだよー?でも、嫌ってる相手のことなんか考えてないよね、どんだけ自意識過剰なんだよって話しだよね…でも、本当に楽しかった、ありがとうね』
少し悲しげに笑う花岡先輩に目を見開く
違う、そうじゃないんだ、嫌いなわけない…むしろこの2週間、日に日に想う気持ちが強くなって自分でもわけがわからなくなって…そんな顔をさせたいわけじゃない
口を開こうとするがその前に綾小路先輩が来てしまい『お大事にね』とあっという間に先輩は行ってしまった
伝えなきゃダメだ…
このままだと絶対に後悔しか残らない
そう思って携帯を開くも何を打ったらいいか分からず逡巡してしまう
そうこうしていると綾小路先輩に声をかけられ携帯を閉じた
