「可愛い…」


口内を堪能し顔を離せば息を乱した彩が顔を赤くし跡部にもたれかかってくる

その姿にポツリと言えば彩は息を整えながら跡部を見る


『今、のも…恋人同士がやること…なのか？』


「あぁ…気持ちよかっただろ？」


『……慣れそうにない』


頭を撫でてくる跡部の胸元で息を整えながら言えばクククと頭上で笑い声が聞こえなに笑ってんだ、と見上げる


「なんだその不満気な顔は」


『なにを…』


滅多なことがなければ表情が出ないことは自他共に認める程なのにそんな顔をしているわけない


「…表情には出なくとも雰囲気で分かる」


『っ、』


彩はその言葉にふいと顔を背ける


「今は慣れなくても慣れてくるから安心しろ」


笑いながら言い離れる跡部に彩はえ、と振り返る


『またする気？』


「あーん？当たり前だろ。恋人同士なんだから」


『………』


まじか、と彩は固まり跡部は室内の机に向かい書類を手に取る


「ぁあ…そうだ。この事は誰にも言うなよ」


『亮達にもかい？』


「…ひとまず秘密にしといてくれ。この事が学校中に広まったりでもしたら色々大変なことになる」


学校１のモテ男である跡部と彩が付き合ってるとなると評判のいい彩であってもどこから敵意が向けられるか分からない

その芽を少しでも摘むため黙ってる方がいいという判断だ

彩もそれが分かったのか頷く


『分かった』


跡部も頷き時計を見て再び彩のもとに行けば一瞬の内にキスをし


「授業が終わる…戻るぞ」


流れるような動作に彩は固まり、それを見た跡部が彩の小さく笑い腕を掴み生徒会室から出た