跡部に連れてこられたのは生徒会室で中に入れば壁に押され縫い付けられる


『っ、』


「お前、宍戸と付き合ってんのか」


いつもと違う跡部
壁に押し当てられた痛みと意味不明な怒りを向けられ思わず睨むように跡部を見て口を開らく


『は？付き合うって…恋人と言う意味かい？』


「それ以外になにがある」


冷たい声に彩は心臓が冷える感覚になり目を細める


『亮とは幼馴染以上の関係ではない』


「本当にか」


『景吾には私の体質話してあるはずだ』


嘘はつけない


その言葉に跡部が少し落ち着いたのか押し付ける力が少し緩む


「じゃぁ何故宍戸に撫でられてた…宍戸が好きなのか？」


ピク


跡部の言葉に彩は小さく震える


「好きなのか」


真っ直ぐ跡部に見られ彩ななんともいえない感情がこみあげてくる


『…幼馴染だ。幼馴染としては好きだよ。というか…そもそも、全部君のせいだろう』


何故か声が震えてしまい真っ直ぐ跡部を見る

そんな彩に跡部は目を見開く


『意味が分からないんだ…理由が分からない…君は何故あんな温かい手で私を撫でた、なぜそんな目で私を見る…なぜっ私にキスをした、なぜっ』


全部が全部分からないことだらけで訴えるように跡部を見上げるも至近距離に跡部の顔があり目を見開くと同時に塞がれる唇


『っ、』


離れろ、と跡部の胸元を叩き離れようとするも頭を引き寄せられ離れられない

身動きが取れない状況に彩は体を硬くする


「好きだ、彩」


顔が離れ至近距離で言われた言葉に彩は何も言えず、ただ頬に一筋の涙が伝った