彩は無事に退院し学校に行けば心配した、という人達から(主に女子生徒)言葉と退院祝いということでプレゼントを渡される

次々に渡されるプレゼントにそれぞれお礼を言うも何故か顔を赤くして皆去ってしまう


「朝からモッテモテやな」


たまたまだろう、通りかかった忍足が苦笑しながら彩に声をかける

それに彩が振り返る


『ま、…侑士』


「いま丸眼鏡って言おうとしたやろ…宍戸達と一緒じゃないん？」


『３人とも宿題やってくるの忘れたって部活後早々に教室に戻ったよ』


彩の言葉に忍足は「そういえば騒いでたなぁ…」と苦笑する


「彩に写させてゆうてもクラス違うからなぁ…」


『そうゆうこと』


岳にお願いされたがクラスも先生も違うため出される宿題も違う

教えることは出来るかもしれないがそれよりも同じクラスの人にお願いするほうが手っ取り早いのだ


『さて…そろそろ教室に行こうか』


自分達も教室に向かおう、ともらったプレゼントを入るだけ鞄に入れ入り切らなかったのは手でもつ


「持つか？」


『問題ないよ…気遣いありがとう。でもせっかくくれたんだ自分でもつよ』


そう答える彩にさよか、と一緒に歩き出し教室に向かう


「彩」


廊下を歩いていると背後から声がかかり忍足と共に振り返れば樺地を連れたった跡部がいる


『おはよう、部長』


朝練には生徒会の仕事があったのか参加していなかった跡部は彩の挨拶に何故か眉を潜める


『？』


その表情に首を傾げるも忍足が肘で彩をつつく


「…名前や、名前」


『名前？…あぁ…おはよう、景吾』


彩が忍足に言われたことに思い出したように頷き再び挨拶をし直すと満足したのか跡部は頷く


「おはよう、彩。朝練は問題なかったか？」


『なんかやり足りない気はするけど問題なく…後で日誌届けるから』


「やり足りないって…そうやってまた無茶したら同じ事を繰り返すぞ」


それは勘弁してくれ、と彩の頭をくしゃりと撫でれば彩はうむ、と目を細め忍足は驚いたように目を見開く

そして楽しそうに跡部と彩を交互に見る


「……はよ教室に行ってその荷物なんとかせな」


『…そうだな。悪いが先に行かせてもらうよ』


忍足がにこやかに彩に言えば素直に頷き彩は2人にそう言えば、じゃ、と背中を向けて行ってしまった

残った跡部は後ろ姿を見送り忍足を見ると眉を潜める

そこにはニヤニヤした忍足がこちらを見ていて眉を潜める


「なんだ」