『銀、いくよー』

《はーい》

彩は退院してからはしばらく学校もバイトも黒蝶としての仕事も休んでから1週間、気ままな毎日を過ごしていた

今もちょっとした小旅行中でこれから帰宅する予定だ

この光景はナル達と会う前にはよくあった風景で銀は懐かしさに嬉しくもあり少し寂しくもあった

《帰ったらまた依頼増えてるんじゃない?》

『だとしたら頑張らなきゃね』

少し楽しそうに言う彩に銀も笑う

すると携帯が震えはじめた為取り出してディスプレイを確認すれば

「真砂子？」

久しぶりの人物からの着信に首を傾げ通話ボタンを押す

『もしもし真砂子?』

「あ、彩、今よろしいかしら?」

『うん？』

「実は彩にお願いがありまして電話しましたの」

真砂子からのお願い、滅多にないことに彩はもちろん聞くよ、と答える

しかしその後に続く言葉に彩は固まった

「少しお話がありますの。明日事務所に来てくれませんこと?」