すぐに到着した救急車で彩は運ばれ病院につくなり集中治療室に消えていった


ぼーさんから連絡がいったのであろう麻衣達


真砂子は病院につくなり膝から崩れ落ちてしまい麻衣と綾子に支えられてベンチに座っている


皆それぞれ表情を暗くする中、ナルも手を組み膝の上に乗せていた



リンに心臓マッサージを受けている彩を見た瞬間、全てを思い出した




「…彩…？」


ゆっくり立ち上がり倒れている彼女の所に向かえば青白い顔をしている彼女


ぐったりしてる彩を見てナルは肩に触れると濡れる手


「…これは」


彩の肩から流れる血が自身の手にベットリとついたそれに目を見開く


「おい…彩！目を開けろ！なんでっ」


「ナル、揺らさないでください！」


「ナル坊、思い出したんか！」


リンに言われるが離れようとしないナルにぼーさんが押さえつける


なんで…なんでそんな死んだような…


青白い顔


冷たい手



「…彩っ！」







思い出したと同時に自己嫌悪に陥る



「(何故…何故僕は彩を忘れていた…すまない、彩…頼む、僕の前から居なくならないでくれ…)」


強く自身の手を握ると同時に膝にくる小さな手


顔を上げれば銀が心配そうに見上げてきている



「(銀、僕は大丈夫…原さんを頼む)」


《……うん》


そんな銀の頭を撫でればホッとしたように離れて真砂子の膝に丸くなった





















もしも、この先ナルの記憶が戻らなくても…




私は貴方を想っています




前のように





なれなくても…







私は、貴方を愛してます