『なるほどねー』


ブランコに乗りたいと移動し一護とルキアの話を聞いたユウはブランコを揺らしながら呟く


『それじゃ、知らないのは仕方ないか…黒崎くんはともかくルキアまで知らないってのは驚きだけど…』


ブランコを止め二人を見れば苦笑する
暗に次はお前だと言ってるのが分かれば微笑む


『私の一族はね、死神に殺されたの』


さらりと言葉にされたそれに二人は思わず顔を強ばらせる
ユウは手すりを強く握り俯く


『唯一の生き残りは私だけ。私が生きてると分かれば殺されるかもね…』


「そんなっ…」


『死神から必死に逃げて、逃げて、逃げて、施設に保護されて、里親に育ててもらって、なのにまた居なくなって、今日まで暮らしてきて…私達が、なにを、したというの…お墓も作ってあげられなかった…皆がいた場所も昔から何もなかったような更地になってた…』


「襲われるってなにかあったのか？ 」


ユウは一護の言葉に首を振り一度深呼吸をし顔を上げる


『何故こうなったのかは分からない。私も調べようとしたけど何も出てこなかった…逃げながら最後に見たのは死神が笑いながら皆を斬ってたところ

そんな感じ。ごめんね、暗い話で…多分ルキアが知らなかったのは制限がかかってたんじゃないかな………』


「ユウ…」


そう締めくくり沈黙が走る
一護はその空気に口を開くも


『さて！帰ろう！黒崎くんの家の人達心配しちゃうよ！この話は他言無用でね！また明日！』


立ち上がったユウは微笑み、立ちすくむ二人の肩を叩き肩を押す


『あ、ちなみにこの話したからって同情とかいらないからね。死神は嫌いだけど二人のことは好きだからね！』


「あ、あぁ」


「…うむ、また明日な」


ばいばーいと去っていくユウにルキアは手を振り一護を見る


「今は、確認する術がない…浦安にタイミングがあれば聞いてみよう。それにしても一護」


「なんだよ」


「好きだと言われて浮かれるでないぞ？ユウは私のだ」


「はぁ？！そんなんじゃねぇよ！」