Files3.5
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
『…………え?』
「強制はせん。わしが一から陰陽師を教えてやる…人を救うための陰陽道を。普通の学校にも行かなきゃなぁ…そんな変な知識なんぞ今は要らんし…今は子供らしくたくさん遊ばなきゃいかん…わしと住むのが嫌なら何処か部屋を探す…あやつらの所に行かせる事は絶対したくないのでな…もう陰陽師や陰陽道とか関わりたくないならそれでもいい…どうだ?」
ボクはその言葉を聞けば彩を見る。戸惑ったような、しかし嬉しそうな表情を浮かべた彩は頷く
『おじいちゃんと住みたい…陰陽道も人のためになるなら教わりたい…』
「そうか…あやつら…彩に辛い思いさせてたが、自分を生んだ親、もしかしたらもう会えぬかもしれんぞ?」
『うん…大丈夫…おじいちゃんが居てくれるから大丈夫…それに銀も…』
彩が手を伸ばしボクの背中を撫でれば力強く頷いた
広重は一度頷き彩の頭を撫でる
「よく、頑張ったな…もう強がることもない…」
思いっきりお泣き、広重がそう言えば彩は驚いたように目を見開くもすぐに表情を壊し広重の胸に飛び込み声を押さえることせず叫ぶように泣いた
…強いんじゃない…強がってただけ…彩のその虚勢を見事に破った広重の凄さにボクは小さく微笑んだ
その後、彩の親から連絡があるも広重が居ないの一点張りで返し、乗り込んでこようものなら彩をとりあえず隠し難を逃れた
両親は彩が祖父の家の住所など知らないと思っている為、すぐに引き下がった
警察に捜索を頼めば研究室、研究の内容までもバレてしまうため頼まなかったそうだ。彩は森の中で死んだ…そう親から連絡があったと広重はボクにだけ話してくれた
広重は怒りを宿した目でため息を吐く
そりゃ、孫娘が嘘でも死んだと言われれば悲しいに決まっている…
ボクが実験の犠牲者だと彩から聞かされた広重は自分がしたことではないのにすまなかった、と頭を下げてくれた
…なんで彩や広重はこんなに優しいのに…
そう思わずにはいれなかった
そして彩は広重に陰陽道を学びながらも念の為ということで県外の普通の学校に通いはじめ普通の友達と遊んだり勉強したり一般的な子供の生活を楽しみ、夜は夜警に繰り出し力をつける。ついでに炊事、洗濯なども自ら志願して行うようになった。
広重と共に手土産をもってここまで連れてきてくれた運転手に会いにもいった。
最初は毎日のように研究室での悪夢を見て飛び起きて泣いてたけど広重の愛情や普通の暮らしに見る回数も減っていった
…