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中に入り老人…彩の祖父である広重(ヒロシゲ)は彩とボクをお座敷に招くとお茶を入れ机に置く。何故かボクの前にも
『…おじいちゃん、彩…』
「大丈夫じゃ…彩の正直な気持ちを話してごらん?」
広重の言葉に彩は頷きゆっくりと研究室での事を話し始める
ボクが聞いていたのはまだ先っぽだけだったようで紡がれる言葉に驚いた
……能力の向上の為に行われた実験。
それは実際に人や動物などを使って…
符や呪術を使い苦しませ、死に追いやる。
その他にもそれに関する勉学の徹底
他の子供と遊ぶことはなく一般常識ではなく専門知識のみを学ばせる…それをまだ小さな彩はやらされていた。
嫌だと言えば殴られ、逃げれば追いかけ捕まえられ再び実験
一度だけ両親に私の事が好きかと聞けば帰ってきたのは無言
どんなに泣こうが騒ごうがお構い無しに彩の手を引っ張り自由な時間などない…親からの愛もない…ただ一族の血の存続のことだけ
『もう…嫌なの…彩、実験なんかしたくない…苦しめたくない…殴られたくない…勉強なんてしたくない!なんで?本には陰陽師は人のためにあれ、って書いてあったよ…けど彩がしてきたことは苦しめることばかり…』
「陰陽師とか人のためにあれ、その言葉は本当じゃよ…」
『でも!彩はたくさんの人を…動物をっ』
「それは彩が望んでやったことではないだろう?しかし、我が一族…先祖がそういう陰陽師だったんじゃよ…人を苦しめ、呪術を用いて厄災を引き起こす…お前の親は妙に血を気にしてな…その血が強く引き継いで生まれてきたのが彩なんじゃ…あやつらはそれを知って研究室に閉じ込めた」
広重の話に彩は俯きぎゅっと手を握る
「一度ここに彩と一緒に来たことがあっただろう?その時にひき止めたんじゃがあやつらは話も聞かん…念のためと彩に紙を持たせて正解じゃった…彩、此処に住まんか?」
その言葉に彩はキョトンとする。ボクも首を傾げると広重は小さく笑った
…