Files3.5
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
ボクは完全に死んだ
それは目の前でボクの身体とそれを覆い被さっている彩を見てるから分かる
彩が泣いてる姿が悲しくて、自分の死を悲しんでくれてるのが嬉しくて近くに行くと尻尾で頭を撫でる
それにハッとした彩はボクを見る
…え、見えるの?ボク死んだんだよね…
彩は抱きついていたボクと近くにいるボクを見比べて顔をくしゃくしゃにしてボロボロと涙を流しはじめた
『っ、ごめんなさいぃい』
《ちょ、泣かないでっ》
ボクは女の子の泣く姿に思わず慌てて辺りをぐるぐると回る
『だって、彩のせいだからっ』
《会話まで出来るの?!》
違う所に反応すれば彩も気付いたようで泣き顔のままそっと手を伸ばしボクが触れる事が出来ると分かった瞬間抱きついてきた
『ヒック、ごめ、んなさい…』
それから彩がボクが何故ここに連れてこられたのかを話してくれた
ボクは最初は彩の実験台だった。彩の一族、力の…
だけど彩がどうしても嫌だと、外に帰してあげてと力を暴走しかけた為彩の実験台からは外れたが他の薬の実験台にされたのだと。
ボクは帰したと聞かされていた彩は実験から目を盗んで逃げてた時に偶然ボクを見つけた…と
『彩がもっと早く見つけてたらっ』
《苦しかったよ…》
『うんっ、』
《人間は勝手だよ…》
『ぅんっ』
《ボクは生きてたかった…ご飯は大変だけど…野良犬でも、毎日が充実してた…》
『っ…』
話を聞き彩が悪いわけではないのに当たるような口調になるなか彩はボクから離れて泣きながらも一生懸命話を聞き頷く
…