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「彩、何をしている。」
ジーンが消えてからしばらくして扉が開き声がかかると顔を上げる
そこにはジーンと瓜二つのナルが居て彩は先程の映像を思いだし再び目頭が熱くなり反射的に俯く
「…彩?」
その様子にナルは首を傾げると中に入り彩の前にしゃがみこむ
「どうした。何かあったのか?」
ナルの心配そうな声に彩は首を振る
…何を言えばいい?失礼な話じゃないか…ジーンが許したとしても勝手に記憶を見て…勝手に泣いて…
「彩、言わなきゃ分からない…」
『……ナル…』
彩はゆっくり顔を上げれば手を伸ばしナルの顔に触れれば驚いた顔をするナルもそっと彩の手の上から自分の手を重ねる
…暖かい…
『ごめんなさいナル…ごめんなさいっ』
ボロボロと涙を流す彩は絞り出すように言う
『一人で抱え込まないでっ、無理しないでっ、私に、出来る…ことならなんでもするっ…だからっ』
「っ!?、彩、分かったから…」
いつもは冷静な彼女の絞り出すような、叫ぶような声にナルは目を見開くも手を引き寄せ抱き締める
普段なら他人に触れられるだけでも嫌悪するのに彼女だけは、彩だけはそれがなく、むしろ自ら触れたくなる
『お願いっ…居なくならないでっ』
抱き締められた状況に彩も目を見開くも存在を確かめるように背中に腕を回せばナルの力も強くなる
何故ここまで彼女が取り乱しているのかは分からないが何かあったのは間違いない
宥めるように背中を叩き髪を撫でる
「僕はここにいる…」
ナルの言葉に彩は何度も頷く
「話せるな?」
彩はその言葉に一瞬固まるも小さく頷き口を開くも
《あのー…その前に僕の存在あることに気づいてね》
『銀…?っぁ、ごめん、ナル、あの、』
「問題ない」
銀の声に彩は顔を上げれば苦笑したナルと目が合う
彩は自分の醜態や恥ずかしさから顔を赤くし離れる
…